第4.5話

お姉ちゃんが自殺して、もぬけの殻になった部屋を漁ってる時に見つけた一通の手紙。

それは、お姉ちゃんが誰かに送ろうとしたモノだった。

お姉ちゃんがその手紙を誰に送ろうとしたのか、なんとなく…分かってる。

私が全てを失った日、お姉ちゃんが首を吊った日に見たPCの画面に表示されていた…お姉ちゃんにとっての全ての人。

そこからお姉ちゃんがなんであんなことをしたかなんて簡単に推測できた。

「ギリッ」

怒りで頭に血が上り、爪が皮膚にくい込むくらいに手を握り締め、歯を食いしばった。

「殺す。」

私はその手紙の中なんて見れない。

だって、そんなモノを見たら…私は、どうなるか分からない。

だからせめて遺書としてこの手紙をその人に送ってあげよう。

私の気持ちをいっぱい込めた花で覆い尽くしてあげよう。

あぁ、どんな顔をするのかな?

自分がふって、自殺した女性からの手紙。

苦しめ、罪悪感に苛まれろ、そのまましっ…それはダメ。

「自殺だけはしないでね、お前は私が殺すから。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る