第3話 本屋

第1話、第2話、第3話はかなり短いお話となっています。読みにくくて申し訳ありません。

第4話からはある程度の長さになるようにして書いています。

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「なんだかさっきからニヤニヤしてない?」

佐藤さんと一緒に帰っていると佐藤さんに突然こう言われた。

これは佐藤さんの勘違いではなく、本当に僕はニヤニヤしている。

なぜなら今日は僕の好きな漫画「僕の恋は両思い」の最新巻の発売日で、それを帰りに買いに行こうと思っているからだ。

しかしこのことは絶対に佐藤さんには気づかれてはいけない。

なぜならこの漫画は幼馴染とのとっても甘い恋を描いた作品で、それを幼馴染の佐藤さんと知られるのは少し恥ずかしいからだ。

「そんなことないよ。それじゃあ僕は本屋に寄ってから帰るから。バイバイ」

「私もついていく」

ついてこられると困るんだけどなぁ

「参考書を買いに行くだけど…」

「本当に?」

かなり疑われているようだ。

仕方ない、今日は「僕の恋は両思い」を買うのを諦めて、ちょうどほしかった英検の参考書でも買うことにしよう。

そして、僕たちは本屋に入った。

本屋で「よく分かる英検2級」という参考書を手に取ったとき佐藤さんは

「ほんとに参考書買うんだ」

と言った。

「私はてっきり『僕の恋は両思い』を買いに来たのかと思った」

「えっ」

しまった驚きが声に出てしまった。

「その感じは、図星だな」

これは認めるしかない。

「なんでわかったの?」

「だって、だから」

ん?あぁ「僕の恋は両思い」のことが好きということか。

「そうなんだ」

「じゃあ『僕の恋は両思い』を買いに行こうよ」

そう言って佐藤さんは漫画のコーナーに行った。

「あった!へー『僕の恋は両思い』ってこんなのなんだ」

そう言って佐藤さんは「僕の恋は両思い」の1巻を手に取った。

あれ?「僕の恋は両思い」が好きなら1巻くらい持っていそうなものだけど…まあ、いっか。

そして、僕は最新巻を手にとってレジに向かった。

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