引きこもりが色々遅れを挽回するまで

☆はじめに☆

 今年の6月から公務員の会計年度職員になるおじゃがです。

 2024年、5月10日に内定が決まりました。


 それまで、就労移行支援は週4日半日通所して限界だったのですが(それでも前見学した会社に合わせて増やしてはいた)、教室長にこんなことを言われました。


「これから、週5日終日通所してねー♡」

 え、えーっと……そりゃあそうだよねぇ。

 週5日6時間勤務するんだし。

 でもさ、心配だよ、私。


「あと半月でできるんですかねぇ!?」

「おじゃがさん、講義受けるだけじゃなくて、好きな訓練やらせてあげるよ。何かやりたいのある?」


 え、いいの?

「電話応対とか、来客応対とか……」

「いいよ、やらせてあげる」

「え、いいんですか?ありがとうございます!」


 というわけで、教室長の粋な計らいで、卒業まで半月の間は模擬業務を叩き込むことになりました。

 それからというものの、週5日毎日就活コースの席に座っての体験業務となりました。



☆週5日終日通所の幕開け☆

 週5日毎日終日通所するとなると、人との関わりも増加します。最初の4日間はかなりつらかったので、就労移行支援事業所と連携をとって支援していただいている相談員さんに毎日メールをしていました。


 3日目あたりに就労移行支援の支援員からこんな忠告をいただくことになります。


「おじゃがさん、最近ハイになってる。気をつけて」


 これはやばい、と思った私は、どうしたら興奮を落ち着けることができるか考えました。

 その結果出た答えは

「お昼休憩中に散歩をする」

 というもの。1人になることで、人と一緒にいるときに起こっていた心臓のドキドキを沈めることができました。



☆体力面・精神面の補強に成功☆

 金曜日の5日目に終日訓練した後、帰宅すると、あることに気が付きます。


「あれ、そんなに疲れていない」と。


 週5日毎日終日授業を受けるのは酷ですが、1人で書類を書き直したり、パソコン作業を行うのは耐えることができたみたいで。


 関係の浅かった就労移行支援事業所の利用者とも交流が深まり、通うのが楽しくなってきました。


 私は、就職が決まり、週5日終日通所することで、体力的にも精神的にもとても強くなった気がします。


 引きこもりが、他の全日制出身者や社会人経験のある利用者と同等の立場に立てたのです。自信も自己肯定感も爆上がりしました。


☆満たされていく気持ち☆

 もちろん、失敗もします。利用者がせっかく教えてくれたのに、メモを取らずにデータに抜け漏れを生じさせてしまい……。リカバリーのために業務のスピードが遅くなることもありました。でも、それも学びだったと思うのです。利用者とのやり取りでもメモは必須なんだなぁと学んだ瞬間でした。世間知らずって怖いですね。


 業務報告のタイミングも知らなかったので、別の支援員に教えていただいたりもしました。アドバイスを実行し、教室長に報告のタイミングや報連相ができたことを褒められたときは嬉しかったです。


 また、出来事と感情の移り変わりのパターンも見えてきました。怒りの前にある不満な感情や不安な感情が起こりうるパターンが見えてきたことで、どうそのシナリオを避けていこうか、そしてそうなってしまったときは、どうやって感情のコントロールをしていこうか課題になりました。


 やろうと思えばいくらでも成長ができるんだなぁと自分でも驚きです。

 体力面でも精神面でも、ゴールさえ決まっていれば突き進んで見たことの無い素敵な自分に出会えるのだと。


 これはあくまでも私の事例ですが、参考になれば幸いです。

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