第12話 真実と猜疑と

みんな、、、ショックが大きかった。宴会は時を進まないままだ。

怒りに満ちる前に静かな哀しみが出ている人間もいる。

人の良い【エナガ】なんかは「嘘ですよね???!!!鴉さんとあの暴虐犯罪界の王が繋がっているなんて???」「あの王様気取りのせいで私たちは路地裏でこんな汚い仕事しているって言う仲間だと思っていたのに、、、。」と泣いていた。


俺はと言うと、、、【鴉】の裏切りもそうだが、、、わざわざスピーカーに切り替えた途端に俺たちの暴力性を煽っていった親父が途端に憎らしくなった。どう言う神経だ。もう親父への父親心は心は消えた。

逆に【鴉】が哀れに思えた。ここから逃げるには俺たちの相手を自前の腕っぷしでしか逃げられないだろう。

しかし、、、哀れんでここで逃せば【鳳凰】への近道がなくなる。。

俺は葛藤していたが、、、所長ーー【隼】が【鴉】ににじりより、、、胸ぐら掴んで問いただした。

「どう言うことだ?いつから?俺たちになんの恨みがあった???」

鴉は顔面蒼白で息も絶え絶えだった。逃げると言う選択技まで頭が回転してこないらしい。

さらに煽る隼。それが悪手に回った。

「お前さんの貞操でも売ったか???ん???」

ここでさすがに鴉はキレた。「私を侮辱するならまだしも!!彼の方を性的にみるな!!」

「今ここで決闘を申し込む!!隼!!ここの組織の所長だからってイイ気になるな!!彼の方の息子は彼の方だけのものだ!!」


ざわざわ。(息子?)(どう言うことだ)(まさかーーー)


俺は前に出た。一息ついて心臓をどくどくさせて緊張した面持ちで言う。

「みんな今まで隠してすまない。俺たちの背負っているモノは俺の父親だ。アイツがこの世に災いをもたらして、、、俺は鳳凰に10歳の頃殺されそうになったところを隼に助けられた過去があったんだ。。」


みんな俺をみる目が変わった。

【鴉】はと言うと、、、その隙をついて【隼】を突き飛ばし、、、窓口から逃げ出した。

「くそッ!!」

「イイわ。追いかけても無駄よ。。鳳凰の信者で生きてるってことはいずれまた会えるわ。そう、鳳凰たちが仕向けてくるわよ。。」

【おうむ】が落ち着かせようと冷や水を飲ませる。



みんな、、、さまざまな反応で締めくくる後味の悪い飲み会にだった。

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