第7話 事件後何時間

「警視庁から伝達です。、、、ご苦労様だった、【NST】の諸君ら、と。今日は何回めかわかりませんね。」

【鴉】がミネラルウォーターを飲み下し一息つく。あれから何度も同じようなくだらない犯罪史に出会った今日日。見事にどれも解決したのだから一息つきたい。しかしながら、俺の目的であった、【燕】の父はどの今日の事件にも顔を出さなかった。裏で【彼の方】と呼ばれているのだ。拷問でも尋問でもかけたいが、今では警察に捕まってもらう方ない。

どうしたものか。警察の元同僚に力添えしてもらうかーーー。


ーーあの【ギロチンラビット】たち以外にも今日日の犯罪史は動画配信していなくて助かった。『時代考証すると、動画はまだ配信できないのですが。著者より』

まぁそういう知名度を挙げたい【犯罪史】のところに今日はあの父親は現れない。自分の顔を売るよりも、知名度を上げるよりも犯罪をこの世にはこびいれるその姿勢が気に食わない。というよりも理解できない。

まるで奴さんの手のひらで踊らされている感覚だ。

ーーーふ、と。顔色の悪い【燕】がトイレにこもっていると、聴こえた。【エナガ】たちが心配している。事情は知らないだろうが、それでもアイツがこういう日は体調が悪くなるのを知っているのだろう。そういえば、5年以上…。そもそもあいつから聞いたことない。親父さんの話を。


「隼さん!!燕くんが、吐いてます。何かお薬渡したいけど、近寄るなって...」涙声で【エナガ】が訴えてくる。


肝に銘じるか。アイツももう20すぎだ。耐性はついただろう。身体と精神がクヂャクチャでも..。

俺は本人にーー父親の話を持ちかける準備をした。あくまで俺はアイツの味方だが、情報が少な過ぎてアイツを結局は追い込んでいるようだ。情けねえ..。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る