第5話 事件

裏でハンバーガーを食した後、、、一服しようとしたら、、【鴉】から知らせがきた!!

とある組織で空虚ビルの中に簡易テロがきたらしい。身分の高い政治家の女性たちを人質にとっている。とのことだ。【犯罪史】たちらしい陳腐な犯罪だ。

「【鴉】!今晩は眠れないぞ!」

「どうやらそのようですね、、、【所長】ーー。皆も気を引き締めるように!!」

『はっ!』そこにいた皆がざっと軽く重い挨拶を交わして、現場員とコンピュータ係に分かれる。

俺はチラリと【燕】の横顔を覗いた。かおが少し青ざめていた。昔のことを思い出しているのかもしれない。しかし、それとなく心配していたら。。【鴉】に注意散漫だと叱咤されかねん。。フォローはあとでいい。(それでもハンバーガーは胃に重すぎたか、、、)少し後悔。


「犯人たちの要求は毎年恒例の【隼】所長の身柄と引き換えで、貴婦人方を解放するという名の人質交換かと思われます!心の準備してくださいね!」


簡単にお偉いさんたちの淑女たちが人質にとられたのは、防犯セキュリティが今日、、、抜けているからだろう。。


「いくっきゃねーな。ついてこい。【燕】!。」

「ーーあ、、、あゝ。!.場所は?」

コンピュータ係が急ぎ息を切らして叫ぶ。

「未だ割り出せません!!しかしながら今日、この場合、向こうから私たちに知らせてくるでしょう。待っていた方が体力温存的に良いかと。一応、現場に向かう整えをしておいてください!」


ーー案の定ーー画像がこちらのコンピュータに映し出された。

場所は空虚ビルのようだが、おそらく使わなくなった事務ホテルだろう。

ピエロの仮面、うさぎの頭被り、般若のは仮面。とにかくこけおどしのもので顔を隠す連中たち。人質は首に輪っかの縄をつけられて、台から締め出されたら足が浮くという仕掛けの非道なものに括り付けられている。

『我らギロチンラビットに!犯罪者にひれ伏せ!お前たちの【所長】を差し出せばこの女たちは解放する!』

歪ながら機械音で喋るうさぎの頭被りをしたリーダー格と思われる太い男から要求が出た。

毎年、そこに顔を出して、なぜか無事に帰還できるのは【燕】の父親にとって、この【犯罪史】の者たちも遊び道具にすぎないからだ。。

要は【犯罪史】と俺を使ってゲームをしているのだ。裏で彼が糸を引いているのは確実だった。

普通の【犯罪史】には俺を指名しても何の価値がない。


ーーさあ、、、今日こそ顔を出してもらいたい、、、。あの日、、、なぜ【燕】を見捨てたのか。ーーなぜ、、、偶然にも俺に【燕】を助けれるように仕向けたのか。


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