第11話 ゼルシア領主館へ
あゆみは元ゼルシア領民だった者を呼び集めた。
領内の状況を、隊長、レクレンらと共に、聞く。
年貢は7割が領主に、農民は3割から物々交換で必要な物資を入手。
領内で牛や山羊の畜産が細々と。
ニワトリの飼育もあるとか。
織物の製品で、年貢で納める者もいるとか。
鉱物資源の発掘はなく、鉄製品は商人と交換とか。
専門の鍛冶職人はいない。
ため池はないとか。
あゆみはいままでの経緯、元ゼルシア領民の話から、
この世界には豊かさがない。
怠けているわけでもない。
ただ豊かさを知らないのか。
皮袋の褒賞の中身は砂金だった。
貨幣はないのか。
幸福もその日暮らしで満足なのか。
この世界は人間の価値観が違うのだ。
あゆみは地面に街道の道を描き、現在地を示し、領土分割を伝える。
「へぇ!・・・・・」
クルルが大声を出す。
「お頭、領主様と戦いをするのですか」
「ヨシア!、領主様の様は不要だ」
まず街道沿いを挟んだ両地域を確保。
ゼルシア領とユンド国の境は緩衝地帯にする。
ゼルシア領に深く割譲を求める。
ゼルシア領とカルーム国の国境まで確保。
全体ゼルシア領の2割以上の割譲を述べる。
できるだけ領民を受け入れる。
「ソルラン国と戦争か」
ロルナ第3番隊長は憂鬱な表情。
面白いことに、ソルラン国とユンド国との戦争は知らないらしい。
「頭、ゼルシア領へ向かう準備ですが」
あゆみは指示をする。
兵は50人で完全武装で、
荷馬車には、盾や弓具を用意、
予備として、野営の準備も、
向こうで肉料理を食べる。
肉は多めに用意。
荷馬車を二台になる。
レクレンも同行させ、料理雑用で数名同行。
準備は出た。
兵士服もお揃いの服。
乗馬は3隊長含め4人で、
荷馬車も二台と、
軍隊の出で立ちが完成。
2日後、ゼルシア領主館へ行軍した。
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