人気絶頂の「女神」と崇めていた推しが自室で服毒死した。
その死の謎に挑む「探偵」は「女神」信者の女子高生ミク。
"私を構成するものは、女神への純粋な愛だ。他の有象無象と私は違う"
手にした武器は愛ひとつだけ。被害者を好きすぎる「探偵」が、予断まみれの独自の捜査に飛び込んで行く――
このお話の見どころは、ミクさんによる関係者へのインタビューを通じてだんだん明らかになる事情とか芸能界の闇・病みとかそういうものもあるのですけど、それよりなにより「探偵」ミクさんの激情です。
確かな事は、ひと1人の命が失われた事。
関係者の「真実」をどう消化していくのか。そのミクさんの姿がね、とにかく推せるんですよ。進むんだミクさん!そしてたどり着くんだ!ほんとうのことに!
(特別審査員・吉岡梅)