第6話:電動コケシ団(狙われた店長)
さて今日も今日とて古都華とマッケンジーは忙しくしていた。
そしたら探偵の親父から、ちょっとヤバいことになってるから、しばらく店に、
かくまってくれって連絡が入った。
なにがあったかは店に行って話すからって言っていた。
俺はどうせ浮気の調査かなんかでトラブってるんだと思っていた。
昼の3時頃過ぎ、客がいなくなった頃、親父が店に現れた。
なんでも、親父が若い時から世話になってる先輩刑事の話によると
電動コケシ団と名るヤツらが細菌化学研究所の教授を誘拐したらしい。
誘拐された教授の名前は「
ご多聞に漏れず、警察に連絡すれば教授の命は保証しないと言うことだった。
この話はまだマスコミにはまだ漏れていないらしい。
でも、なんでそんな事件に親父が首を突っ込んでるんだ?
それは20年ほど前、地下鉄で細菌がばらまかれた事件があった。
その時、親父は巡査になりたてで、その事件の解明のため有識者が集められた。
その中に今回、誘拐された斉房教授も来ていたらしい。
その事件以来親父は斉房教授とは今でも交流が続いていた。
教授には息子がいなかったため、なにかと親父を可愛がってくれたらしい。
この店を出す時の資金も教授が出してくれたんだそうだ。
だから親父にとって教授は恩人なんだ。
でも電動コケシ団からは誘拐定番の身代金の要求はまだないらしい。
電動コケシ団は何か違う目的で教授を誘拐したのか?
親父が言うには細菌研究所はセキュリティーが厳しくて普通ではまず侵入は
不可能。
そのために膨大な尽力と時間を費やすのはリスクが多すぎるため、手っ取り早く
教授を利用するために誘拐したんじゃないかと・・・
研究所は網膜と指紋登録した人間以外中には入ることはできない。
もしかしたら博士の体の一部がほしくて誘拐した可能性が高いと、親父は
睨んでいた。
だから、なるべく早く教授を救出しないと教授の身が危ない。
電動コケシ団の目的は研究所の細菌を盗むこと。
それで教授を使ってやろうとしてるんだと思うと親父は言った。
20年前と同じ再現を目論んでるんじゃないかと・・・。
で、親父は世話になった先輩刑事のこともあったし・・・、
教授には若い時、ずいぶん世話になったので、どうしても放っておけなくて
裏で密かに電動コケシ団について探っていたらしいんだが、それが
バレたことで親父も狙われるようになったらしい。
で、今、ストロベリープライムに来てるわけだ。
「そのうちこの店にもヤツらの手下が来るだろう・・・見つかるのは
時間の問題だな」
「しばらく店の裏に隠れて、これからのことを考えるよ」
「なんとかして教授を助けたいからな・・・」
「めんどくさいことになってるな、店長」
そういったのは古都華だった。
古都華は俺の横で親父の話を全部聞いていた。
そして、恐れていたことが・・・。
二三日経ったころ店の扉を開いて怪しげな男がふたり店に入ってきた。
「いらっしゃいませ〜・・・・」
こんな時にかぎって、古都華の中のヤツは熟睡してるようだった。
つづく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます