第26話 相模湾海戦
統合幕僚監部及びアメリカ海軍第七艦隊が、相模湾まで
それにも関わらず、上陸を前にして敢えてその威容を見せたのは、ある種の降伏勧告であったのかも知れない。無駄な抵抗はするな、お前たちに勝ち目はないのだと。
当然にして従えるはずもなく、先の佐世保基地での雪辱を果たそうと、
また、こんごう、あたご、まやなど海上自衛隊のミサイル護衛艦も続き、日米合同の大艦隊が
しかし、VLS(垂直発射システム)より射出された
膠着した戦況を打破すべく
一柱は、金色の髪を
もう一柱は、対照的に
得物である剣は、まるで血が滴るがごとく深紅の炎が燃えており、近付くもの全てを
かつて、母神イザナミを死に至らしめた
最後の一柱は、打って変わって黒髪に
まるで相撲取りのような……いや、そのものである。ただし、身体の大きさが重量級の数倍にも及ぶことを除けばだが。
それはスサノオが
未曽有の危機を救ったのは、開かずの
その先は、神々の威光と人間の叡智による激しい戦い……ではなく、惨劇であった。
そして、上空より艦船へ落ちた、いや降り立った巨人が乱暴に鋼材を引き千切り、投げ飛ばし、沈没させていく。
やがて、制空権を支配された艦隊へ
戦い敗れて沈みゆく艦の中で、決死の思いで脱出した救命ボートの上で、残された兵士たちは天上の神々を憎み、怒り、そして畏れた。
誰もがその圧倒的な力の前に確信した。所詮、人が神に勝てる道理がない。ただ頭を垂れて、許しを請い、その軍門に降る他はないのだと。
あの白く厚く閉じた雲。陽の強さも月の淡さも星の瞬きさえも奪われた空を恨めしそうに見上げながら、ただ悲嘆に暮れるしかなかった。
ある一人の少女が命を賭して放った星の輝きが戦場に届くまでは……。
それは一条の光。そして、
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