第2話 1ヶ月後に向けて
1ヶ月後に開かれる特別な会に向けて
僕は動き出した。
何故ならこの会でしかカヲルと出会う機会
がないからだ。
僕は恥ずかしがり屋で自ら誘うことは
苦手だから絶対に逃すまい。
そこで考えたプランはこうだ。
まず、逞にカヲルが気になっているのかを
確認する。その回答によってはライバルに
なり得るからだ。
次にカヲルが気になっている場合は
逞との差をつけるために
まずはお金の残高では負けられない。
そして何よりもコミュニケーションを磨き
距離を縮めることだ。
以上のことを確認すべく、逞にメールを
送った。
数時間後、逞からメールが送られてきた。
確認して見るとカヲルのことが
気になっているみたいで特別な会のときに
話しかけてみるとのことだ。
この瞬間、僕のライバルが誕生した。
さて、お金を稼ぐにはどうしようか。
まず、逞との貯金の差額を確認するため
貯金残高を比較した。差額は10万円ほどだ。
1ヶ月の仕事でトントンになる。
これじゃあアピールにならない。
そんな時、過去の記憶が頭の中に映し出す。
それは初めてスロットをやった時だ。
休日の日に退屈していた時に親父から
“戦いに行くぞ!”と連れて行かれた時で、
遊び方がよくわからないまま言われた
通り遊んでいると、開始10分後に
ざわざわし始めて、演出が派手になっていた。
親父が驚いた表情をしていたので、
尋ねてみると、何やら999分の1の確率で
当たるモードに当選したようだった。
聞いた時はまだ実感が湧かなかったが、
遊んでいるうちにメダルがたくさん
手元に溜まっていた感情が高ぶっていた。
当たったメダルを計量し、お金に返金すると
なんと千円→3千円になった。
まさかの30倍と大勝利を収めた。
僕は最近、雨の日の中で歩いていると車に
水をかけられたことが多いんだ。
だから、その悪運が尽きて幸運へと変わる
そんな気がしてきた。
あまり時間もないから手っ取り早い方法は
これしかない
そう決めた瞬間から足早にスロット店へと
駆け出した。
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