ギャーンブルー

第3話 男の戦いが始まる

僕はスロットでお金を稼ぐ、決意が整った。

その間、逞は図書館で本を借りて

勉強しているらしい。

1週間が経った今、スロットの台に腰をかけ

“お金より大事なものはないというのに”

そう思いながらスロットを打ち始めた。

千円のうち五百円を切った頃、チャンスが

訪れた。この台のあたりの演出は

貧乏でゴミ拾いをしてお金を稼いでいた

男の人が道端でゴミを拾っている時に

たまたま通りかかった美しい女の人と

運命の出会いを果たすことができる。

というものだ。

訪れたチャンスの内容はゴミを拾っていると

香水の匂いが遠くからほのかに漂ってくる

というものだ。

女の人が歩く映像が流れ、そして

立ち止まった。そこにはゴミ拾いをした

男の姿があった。

そう、大当たりに当選したのだった。

それからは熱い演出やチャンスがなかった

ため、最終的に二千円勝ちで幕を閉じた。

2週間目、再びスロット店を訪れた

同じ台に座り、打ち始めた。

今日は千円を使い切ってもチャンスが

一度も訪れなかった。当たるまで

粘ってやるぞ！そう意気込んだは良いものの

当たる気配がないまま四千円を使い切った。

一度、気分を変えようと席を離れて

外の空気を吸うと冷静さを取り戻した。

この五千円分を使ってチャンスが

来なければ諦めようと決意した。

気がついた時にはレバーを下げても

反応しなかった。初めてスロットに負けた。

悔しい気持ちが湧き起こった。

それと同時に復讐心が高まった。

3週間目は仕事が忙しく行けなかった。

4週間目、またスロット店を訪れた。

千円分まで回した時、前回と同じチャンスが

訪れて当たった。しかし、チャンスは

一度きりで終わってしまった。

“もう一度大当たりを当てたい”

その思いが高まったがその後は

チャンスさえも訪れることがなかった。

最終的には六千円も負けた。

スロットの結果を計算すると

2千−5千−6千=九千円の損失で終わった。

一方で、逞は栄養管理士の資格を受けたところ　合格したみたいだ。

いつの間にか逞とのステータスに雲泥の差が

空いてしまった。

何が間違っていたのか

そう考えている間もなく1ヶ月が経った。