第62話 小説を書く時に悩む部分
自分は主に恋愛小説(を書いているつもり)がメインなのだが、その中でも一番悩むのが自然な流れ。
AがBを好きだと言っても、基本その好きは伝わらない。
恋愛小説で大変だなと思うのは『好きであることの証明』だと思う。
それは『これなら惹かれても仕方ないね』と読者に感じ取ってもらうことだと思うんだよね。だから惹かれ合う二人を描くためには、両方の魅力を盛り込まなければならない。
だが自分の場合、楽しそうに話す二人の会話の内容がおおよそロマンとはかけ離れている。
綺麗な夜景を眺めながら話すことと言えば、何故この窓が嵌め殺しなのかということ。(『第三の選択』より)
人というのは自分の体験や好みなどをエピソードに生かしたりするものでしょ? というか調べでもしない限りは自分の体験や好みを参考にして会話を考えたりするよね?
もちろんこれは現代もので『もし、ここに恋人同士がいたら』という前提の話。
ジャンルによっては『らしさ』や、その時代ものを取り入れたりしないといけないだろうし。
自分はほぼ恋愛ものを映像や音声アリで見ることは無い。ギャルゲーはしたことがあるが無音でやる人なのでw
恋愛的な会話をするということがあんまり好きではないんだよね。
何故か気が滅入ってくるので。
(理由はよく分からないけど)
例えば、彼女と素敵なホテルの一室でダイナミックな夜景を眺める。それこそ宝石箱をひっくり返したような綺麗な光の海が目の前に広がっているとする。
「素敵な夜景ね。わたしのためにこんな素敵な演出をしてくれたのね。嬉しいわ」
(すでに背中がむずがゆい)
「この夜景よりも夜景を映した君の瞳の方がずっと綺麗だよ」
(ぶん殴りたくなってきた)
二人はオーバーアクションで身振り手振り、この美しい景色と相手を褒めるわけだ。楽しいか?それw
きっとこの後、ベッドか風呂場でせっせと野生に還ることだろう。
洋画のドラマチックな演出は良いなとは思う。音楽だけ流れているやつね。
でもそれは文字にするのは難しいよね。
じゃあ、ドラマチックさがなくても二人が惹かれ合っていることを読者に伝える方法はあるのか?
ないことは無いだろうけど、現実的な話をしている二人を見て『きゃー素敵』とはならないよねw
だからいつも恋愛小説……恋愛小説? ってなっちゃうんだろうね。
でも自分はね、頭の中がお花畑な人よりも、地に足がついた人と話をする方が楽しいんだよ。ロマンはないけどね。
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