第3話

 あぁ、ずっとここにいたい。


 直感的にそう思った。


 波は、自分勝手だが、無視はしないし、踏み込んでもこない。


 かといえば、こちらからは歩み寄らせちゃくれない。


 近づかず、近づけず、程よい距離感だ。


 ずっと、ここにいたいなぁ。



 この、幻想に。



 そう言うと、視界が明るくなる。

 あぁ、夢が覚めてしまった。


 あのままで、いたかったな。

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「海」 灯火(とうか) @UMIsandayo

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