ワンちゃん転生！ 彼女はワンちゃんになった！

甘えてくるのはワンちゃんではなく、美少女！！

　僕は昔、イヌを飼っていた。

　名前はアイス。

　鈴木アイス。

　今は亡き彼女の顔が今でも頭に残っている。

　最後にはク～ンと寂しそうに泣きながら息絶えた。

　僕はその時の気持ちを今も引き摺っている。

　何かできたら良かったのに。

　今、僕の前には美少女が立っていた。

　彼女に向かって飛んでくるトラック。

「危ない！！」

　僕は慌てて彼女を突き飛ばした。

　でも一歩遅かった。

　彼女は轢かれてしまった。

　そして一緒に怪我を負った僕は救急車に運ばれていった。

「ケント。わたしだよ～。アイス！」

「え。ええ～！？」

　僕は混乱していた。

　死んだはずの美少女がアイスと名乗り、病室を訪れたのだった。

　なんと、死んだ美少女の精神を、アイスの魂が入ってしまったようだ。

　そんなことあるぅ～？

　それから僕とアイスの日々が再開した。

　僕のベッドに潜り混んで頭を撫でてもらおうとする少女（アイス）。

　そのたわわなお胸や柔らかい素肌。それになんともいい香りがする。

　どうやら彼女の名は梅宮（うめみや）亜衣（あい）だったらしい。

　彼女の突飛な行動に病院スタッフも手を焼かされたらしい。

　いけない気分になった僕は退院後もアイスと一緒に暮らすことになるが、それはまた別のお話。