トラルキア編

Ἄρευς

 Q.この世界での価値とは何か?



こそが全てであり、頂点に立つ者は最も力のある者でなくてはならない。これが定義ルールだ」



 彼に尋ねたらそう一蹴されるだろう。

 して、彼の異名から高を括るのだ。



「暴力で価値を定める世界など野蛮で無秩序な世界だろう」



 と



 まぁ確かに異名から考えればそう考えるのが普通なのかもしれない。決して間違っている訳では無いが力が足りていない。



 ここでいう力とは



 暴力、判断力、計算力、洞察力、破壊力、馬力、魅力、努力、腕力、精神力、展開力、逆転力、競争力、活用力、作戦力、想像力、発信力、請求力、調節力、迫力、認知力、説得力、走力、技術力、精力、予知力、予見力、脚力、圧力、人脈力、指導力、活力、企画力、保証力、信用力、偉力、統治力、免疫力、共存力、兵力、共感力、再生力、処理力、分析力、制作力、加護力、労力、効力、動力、包容力、取材力、吸収力、呪力、営業力、回復力、団結力、国力、執行力、外交力、守備力、宗教力、実践力、強制力......etc。



 力とは文字通り全てに値する。


 あらゆる方面においての強さこそ、この世界での価値を定める定義ルールとして相応しいと彼は言った。


 暴力が強い

 会話が強い

 迫力が強い

 人脈が強い


 なんでも良い、ただ強さを、力を

 求める先が何であれ糧になる。


 超実力主義と纏めれば簡単だが

 実力の範囲を考えるとチープな表現だ。


 力=価値、これくらいが丁度良い。




 そんな世界を創った彼について

 オリンポスに住む神々は口を揃えて言った。



「この神ほど力に飢えた者はいない」



 と



 またある老いた神はこう言った。



「あの小僧がまともに負ける事は無いだろう」



 と



 その世界の名は『トラルキア』



 神の定めた定義ルールによりこの世界には魔素マナというエネルギーが溢れている。


 魔素を得た者は魔法に目覚め

 魔素を得た事で動物達は独自の進化を遂げ


 そして無機物が意思を持ち迷宮ダンジョンが誕生した。



 その世界を牛耳るのは戦神にしてアテナのであり古代神の一角

 その名はアレス、戦を司る歴戦無敗の神



 戦神アレスその人である。

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