何味?
望月さん…大丈夫かな。
泣いてないかな?
早歩きで望月さんを必死に探した。
望月さん…歩くのめっちゃ早いな…
どこに行っちゃったんだろう…
(あー…どうしよう。どうしよう…どうしよう…)
‼︎
いた‼︎
望月さんの声がするっ‼︎
どこだ、どこにいるのだろう⁉︎
声のする方へとオレは必死に耳を澄まして望月さんを探した。
‼︎いた‼︎
望月さんは、自販機の前に立っていた。
そして、ジュースをどれにしようかと必死に悩んでいた。
そのどうしようだったのかー‼︎
まぁ、見つかってよかった。
それに、どうやら泣いていないようだ。
(あぁ、どれにしようかなぁ。ほんとはいちごミルクが飲みたいけど…でも、また太ったらきっと…きっと…あれだよね…どれだよね?そうだよね?)
と、自分に相談をしていた…?
そして結局望月さんは、お茶を買っていた。
(お茶なんてファーストキスにあうの?ううん。あうわけない。それにどうせ…どうせわたしなんか…サトウくんだって…だって…ね…)
望月さんは、ゆっくりしゃがんでかなしそうな顔をしていた。
「望月さんっ!」
「ひゃっ…え、どうしたの?もう放課後だよ?みんな帰った時間なのに…どうして、、」
「あー、なんかのど渇いちゃってさ…」
オレは急いで買ったジュースをポケットに入れておいたのでポケットをポンポンと叩いてみせた。
「そっか。のどかわいたらしんどいもんね」
…いや、そこまではならないけど。
と思いつつ、望月さんの表情をじっとみた。
(お茶…お茶にしておいてよかった。こんなわたしは、一生お茶で充分だわ。うん。そうよ、お茶はからだにいいもの。わたしなんて…こんなわたしは、恋愛なんてする資格もないわ。お茶…にがいにがいにがいな。わたしは、まだまだ子どもだな…)
と、ゴクリとお茶を飲んでいた。
オレも隣でカチッとジュースをあけて飲んだ。
オレはその手が少し震えていた。
なぜなら一大決心をしたからだ。
「望月さん」
「なに?」
オレはジュースをコトッと置いて望月さんにゆっくり寄り添った。
そして、じっと望月さんのめをみつめた。
望月さんもオレをじっとみつめた。
しばらく無言でみつめあった。
そのあと、自然と吸い込まれるようにオレは望月さんにキスをした。
「えっ…甘い」
「うん。オレ今飲んだのいちごミルクジュース」
「え?」
「望月さん、オレ望月さんがずっと夏休み前から好きでした。」
と打ち明けた。
「え…夏休み…前から?」
「うん。」
「でも…わたし…太ってるし…」
「太ってようが、痩せてようが望月さんは望月さんでしょ?」
しばらく間があったが
「…うんっ‼︎」
と、望月さんが久しぶりにいつもの笑顔をみせてくれた。
そしてオレたちは、またいちごミルク味のキスを堪能いたしました♡
おしまい♡
テレパスなオレがぽっちゃり美女と色々ありまして…てか望月さん…そんな妄想…オレも恥ずいから……その美女がぽっちゃりじゃなくなったら、まさかのハプニングにっ⁉ 猫の集会 @2066-
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