空を翔ければ

空翔ることができればよかった

空を翔ければ

それだけ人と出会えなくなる

空を翔ければ

それだけ悩むこともなくなる


地続きに行けば

同じような人ばかり

それが苦しい時があり

楽しい時も確かなことだ


子どもの頃に考えてたこと

突拍子のない奇想と妄想


足跡をつけてく度に地面が消える

そんな世界を想像していた

二度と地面を歩けなくなり

消えた地面の虚に沈む


そんな世界があるわけないのに

不思議とそれを怖がった

空を翔ければ救われる

そんなことをただ考えた


無垢さはどこかに消えたけど

それでも繋がる人への怖さ

そんな奇想は途方もないけど

無自覚的に抱いた恐怖は

きっと人に対してのもの


空を翔ければ

空翔けることができたのならば

そんな奇想は抱けなかったな

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