目が眩む心地
ストーブからの陽炎見つめ
ゆらめいているテレビを眺める
下らないゴシップニュース
繰り返された問答のそれ
見たくもない現実がある
それを煙で目を逸らす
油性のペンを舐めた気分だ
美味くもないのになぜか吸ってる
今日はいつもと違うもの
箱の柄を変えてみて
味がわかるか確かめた
結局なにかがわかることなく
ひたすら苦味を感じるだけ
それでもなぜ吸っているのか
ぼんやりひとつ考えてみる
それでも答えは決まって欲で
目が眩む心地が好きなのだ
俺はそれを求めてる
だから煙草を吸っている
吸っているけど意味はない
吸うたび眩みが離れてく
求めたものは遠ざかる
人の道理は節制であり
強欲とは人の罪
それを理解はしてるのに
やめられないのが罪なのだ
罪を抱えて生きていく
言葉だけなら格好がつく
格好がつくだけで意味なく
ただただ嫌悪を噛みしめる
今日も煙草を吸っている
いくつのものを吸っただろうか
それだけ肺が汚れてく
汚れを抱えて生きていく
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