104話 3-14 太陽でありお花

 すみれさんがお風呂から上がり水を飲もうとリビングに来て驚く‥‥



「‥‥‥凛ちゃん?まだ起きてたの?」


「‥‥寝れなくて」


すみれさんは凛のお茶も入れて隣に座った




「‥‥‥‥‥梨花ちゃんの事?」


「‥‥‥‥‥はい」



「‥‥私はれんくんは凛ちゃんを取ると思うわ?」


「‥‥‥‥え?」


「心配無いわ?れんくんはいくら梨花ちゃんが綺麗になっても凛ちゃん一筋だと思ってる‥」



凛は赤くなりすみれさんに撫でられモジモジしている



「あ‥‥‥ちがくて‥‥‥」




「ん?」


「アタシからこんな話しは違うと思うんですが‥‥どうしてもモヤモヤしてしまうので‥‥‥‥」




「なぁに?」



すみれさんは優しく凛を撫でた


「梨花ちゃんの事故‥‥蓮司のせいじゃないかも知れないんです‥‥‥」







「‥‥‥‥‥私もそう思ってる」



凛は驚いた‥‥



「知ってるんですか?」



「‥‥親はね、自分の子供を信じるの‥‥」



「事故当時のれんくんは最初ずっと泣きながら誰かに押されたって言ってたわ‥‥‥‥」




「‥‥‥‥でも、それを信じる人なんていなかった‥‥それが誰だか分からなかったのもあるけど‥‥」


「他人のせいにするな!って厳しく言われて次第に言わなくなったわ‥」



「私はその事を信じた‥‥今でも覚えてる‥涼み屋雑木林にあった真新しい子供の足跡は3つ‥‥‥」


「恐らく‥初めに大人に助けを求めた子供ね‥‥」




バンケンも同じ事を言っていたが、すみれさんはすでに知っていた‥‥



「蓮司を信じたすみれさんが正しいです‥‥‥‥」



「イジメ」に関する学校の扱いはデリケートで学校側は被害保護者に加害者の名前を出さない。これは、被害保護者が加害者に個人的報復を防ぐために設けられたもので、すみれさんもその説明は学校で受けている


すみれさんに学校で受けた説明を聞いたが、女子生徒は蓮司の気が引きたい為に起こした加害行動で反省していると‥やはり簡易的な説明だった。


警察に被害届、あるいは裁判となると別だが今回は、蓮司が被害を校内に留めているため森永の名前は伏せてある。



「アタシは蓮司やすみれさんが一方的に責められる状態に我慢できません‥‥」




すみれさんは優しく凛を抱きしめた




「凛ちゃん‥‥‥ありがとう‥私は凛ちゃんにそう思って貰えるだけで気持ちが楽になるわ?‥」


「でもね?もういいの‥私は凛ちゃんにそんな顔はしてほしくない‥‥‥凛ちゃんはウチの太陽でありお花‥‥いつも私達を元気にしてくれてありがとう‥‥‥」


「私もれんくんもどんなに凛ちゃんに救われたか‥‥‥」



「すみれさん‥‥‥‥‥‥」



凛もすみれさんを抱きしめ返した‥


これ以上アタシがこの話しを触ってはいけない‥‥その代わり大好きなこの家族にずっと寄り添っていきたい‥そんな感情が凛の中に溢れる



「すみれさん?覚悟して下さい!アタシは一生二人の側に居るので!」



すみれさんは驚いて凛を見た‥



「あらヤダ‥‥結婚宣言なら蓮司と二人でしに来てくれる?」





‥‥‥‥‥‥‥




凛はみるみる真っ赤になりすみれさんに撫でられる‥



「茶化さないで下さい‥‥‥‥」







感情まかせとは言え割と大胆な事を言った事に気付いた‥‥‥






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