第13話 変わらぬ真実

[私とあなたのお父さんが出会ったのは、とっても寒い冬の時だったわ~。

当時、キャバクラの仕事で働いていた私に、お客さんとして来たのがあの人だった。最初はただの客だったのに、いつの間にかガチ恋されちゃって、プロポーズもされたわ。

私は、それを快く受け入れた。そして生まれたのがあなた。

………それが最悪だったわ。

男の子が生まれればよかったのに、まさか、女の子なんて~本当に最悪だったわ~

あ、!いい忘れてたけど、私、大の男好きなの~だから、男の子しか要らなかったの~

おろそうかとも思ったけど、あなたのお父さんがそれを拒否してね~

あ!まだあったのね~その、顔の、き、ず!

懐かしい~私がつけたっけ?

あの時は、物凄くあなたのことが嫌いで、家を出ていく前に、殴って出てったから、お父さんもびっくりしたんじゃない?笑

今は薄くなってるみたいだけど~笑]


(う、そ、…。これが本当に、真実なの、?

なに、これ、…何も、わからない…)


[そうだ!れんとの関係もだったわね~

私が家を出ていった後、すぐに別の人と子供をつくったわ~

そして生まれたのが、れん!私の自慢の息子~

ほんとにかっこいいんだから~れんはしっかり男の子として生まれてきてくれたのよ~

ほんとに嬉しかったわ~

れんのお父さんはヤクザかなんかで死んじゃったから、私はれんのことだけを見て生きてるの~もう~どこにも行かせないんだから~]

[どう?これが全てよ~

あなたに会うのはほんとに最悪だったけど、いい機会ね~忠告しとくわ~

れんは私の大切なものだから2度と会わないで、連絡もとらないで。それと、私に2度とその顔見せないで。]


(泣くことしか、出来ない…

あまりにもこれは残酷すぎる。

信じていたものが、一気に崩れてしまった。

少しでも何かを期待していた私がバカだった…)


「みき、…。…ごめん。」

『知って、い、た、の……?全部…?』

「………知っていた。

でも、みきを騙すために黙ってたんじゃない!

みきを助けたくて!」

『…いや!もう、やだ!

もう、…何も信じれない、…

もう、……やだよ…………』

[さぁ!れん~こんなの放っておいて、行くわよ~]

「みき!っまって!みき!」


こんなのが現実なんて聞いてない

何もかも崩れてしまった私はどうすればいいの

心のなかで叫び続けていた人はもう、いない、

目の前が真っ暗だ……

あぁ、私、もぅ、無理だ…………




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愛情の人生 @mikikuro1206

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