第6話 心の悲鳴

こんなに高校生活が疲れるなんて。

もう、今日は早く帰って寝よう。

(なんか買ってから帰るか、)

「みき。」

『は、はい。あ…』

「名前。間違ってた?」

『あ、いえ。大丈夫です。何か?』

「あのさ、一緒に帰らない?

今日のことも謝りたくて。」

(一緒に帰るのはなー。あ、でも、ここではっきり言えば理解してもらえるかも。)

『うん。いいよ。』

「ありがとう。じゃあ、行こっか。」


(なんだか、気まずい。どうやって、話を切り出せばいいんだ?

もう、関わんないでください!これじゃ直球すぎる。

あのー。あまり関わらないでください。これじゃはっきりしない。)

「あのさ、あの時触ろうとしてごめん。」

『あ、ううん。大丈夫です。

あの、なんで、その、私に会おうと…』

「どうしても知りたくて。傷のこと。」

『なんで、そんなに知りたいのですか?』

「あー。興味本位っていうか…なんていうか…」


(なにそれ…あ……また、この感覚。うんざりする……!)


『ふざけないでください…。

もう、二度と関わらないでください。

これ以上、あなたに話すことはありません。』

「え、!ちょっと待って!

俺は、君を守りたいだけなんだ!」


『なによ、今さら。

私は、今まで自分で自分を守ってきたの!あなたに守られる必要はどこにもない!

守りたいって言うなら、私と関わらないで!』



こんなに人に怒鳴ったの久しぶり。

あーー。また、心がすり減ってく。

いつまで、私は苦しみ続けたら、幸せになれるの?



お母さん。  会いたい。


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