第52話 14話 スカウト成功

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「よう、Sランク冒険者」

「腐れじじぃ~」

「いらっしゃい、ギルドマスターさん」

 ミスティーにご褒美のお酌をしてもらってるとき、またしても邪魔が入り睨みつけるポルコ。


「そう年寄りを邪険にするもんじゃない」

「俺がママにお酌されてるときに邪魔すんのは、最近の流行か?」

「なんじゃお前、いつもママにお酌してもらっておるのか?」

「爺さんも?」

「ふふふふっ」

 素敵な笑顔のミスティー。

 どうやら常連の間での、ミスティーママのお酌は珍しいは、当てにならなかったと知った、残念な男2人。

「ふぅ、で、お前さん、いい加減ギルマスになってくれんかの。ワシの素敵な老後のために……」

「何が素敵な老後だ。女追っかけるのに忙しいだけだろ!」

「お前だってママを追っかけてるじゃろ!」

「テメェと一緒にすんな、俺は一途なんだよ!」

「お二人とも、お静かに」

「「はい」」

 ほら見ろ、ママに怒られたと、2人でなすりつけ合う。


「爺さんには悪いが、俺は教師になることにした」

「教師?」

「今度エデンに学園が開かれるんだとよ」

「あぁ、そういえば姫巫女の旦那から、使いのメイドが来たな。学園と開くと。臨時講師を依頼するかもと話しが来ておった」

「俺にその学園で教師やれだとよ」

「お前が教師ね……、やっと吹っ切れたか?」

「まあな、ずいぶん時間かかっち待ったが……」

「なに。お前さんがこの街に来たときを考えればいい方じゃろ。ソロで『魔境』を相手にする無謀なことを、ずっとやってきたんじゃからな」

「ずいぶん無謀なことしてたな」

「それもこれもミスティーママのおかげじゃわい。ママに会えてなかったら、お前は死んでおったよ」

「ふふっ、私は何もしてませんよ」

「男にとって、女はいてくれるだけで幸せなもんじゃよ」

「あぁ」


 こうして、学園教師スカウトに成功するのだった。


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