第45話 07話 そうは問屋が卸さない

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「結局、帝国視察は何も進まなかったね」

「はいカズマさん、そこ言わない」

「もうミーは行きたくないネ」


 もともとやる気がなかったのに、2度も面倒に巻き込まれ、完全にやる気がそがれた。

 俺はスマホを出し、メイド部隊・初号機『レイナ』に連絡した。

「もしもし、レイナ」

『レイジ様、どうかなさいましたか?』

「メイド部隊を帝国にも送り込みたい。〝いつも通り〟、店開いて魔導具普及してくれ。魔力発電機の設置とかも頼む」

『帝国にも開かれる気デスか?』

「うん、結局そうなったわ。手間かけさせて悪いな」

『いえ、構いません。周辺国には既に普及済みなので、放っておけば技術を求め、帝国の方から接触して来たかと。そうなれば更に面倒なことに』

「たしかに。基本的には、他の国と同様の処置で行く。ただ転移装置だけは、帝国国内だけに止めてくれ。帝国から他国には行けないように」

『了解デス』

「あとは頼んだレイナ」

『かしこまりましたデス』


「うし、これで帝国も問題なしってことで」


    ◇    ◇


「レイジ、帝国から呼び出されたわ」

 そうは問屋が卸さない、ってことか。

 姉さんからのひと言で、帝国へと向かうことになった。


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