第21話 21話 街改装の進展

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「はうぅ、楽しかったヨ!! 熱いビートで異世界も虜ネ!」

「そうだね。音楽は異世界でも、世界共通なのかも」

 新リライズでの初セッションを終えたタケルとカズマは、自分たちの住居スペースのリビングに戻ってきていた。

「あ、暖炉設置したんだ。見た目だけで熱くないけど」

「魔術でガス暖炉を再現したネ! ミーたちの住居スペースは、セレブの豪邸がテーマで設計したヨ!」

 タケルは自分がコーディネートを担当した部屋を説明する。

 金髪の外見も相まって、ほんとにセレブっぽい。エセ英語訛りを除けば。


「タケル様、カズマ様、お帰りなさいませデス」

 タケルとカズマがくつろいでいると、メイド姿をした小さな少女がリビング入ってきた。

 カズマの希望100%投入してタケルに作らせた、唯一幼女な初号機メイド『レイナ』。

 メイド服は、カズマの作品だ。

 このためメイドたちは、制作者であるタケルとカズマを親とし、3人の中で一番まともなレイジをマスターと認識している。

 普段は〝本拠点〟より、他のメイドたちに指示を出してる。

「ただいまヨ、レイナ」

「ただいま。レイナも作業ご苦労様。街の人たちへの説明、終わった?」

「はい。順調に話しが進んだため、既に改装済みデス。こちらで用意した少人数向け賃貸も、明日には引っ越しまで完了するデス」

「随分、とんとん拍子にいってるね。やっぱ具体案を映像で見せるって強いな~」

「視覚でうったえるのが一番ヨ」

 最低1週間の予定が2日ですんでしまった。さすがに予想外の進展。


 レイナはキョロキョロと部屋を見渡す。

「レイジ様はどちらデスか?」

「レイジは今、親子の会話中ネ」

「キョウヤ君のこと、気にしてたからね」

「英雄の子供ってのも大変そうネ……」

「タケル様もカズマ様も人ごとではないデス。今回の事で大々的に英雄になりました」

「まさか僕たちも英雄になっちゃうとはね~」

「ミーも〝勇者の仲間その1〟くらいの気持ちだったヨ」

 2人とも、まさか自分までも英雄になるとは思ってもいなかった。


「まぁ、一番驚いたのはレイジにお嫁さんや子供がいたことだよね」

「両親の後に、お姉さんが邪神と戦ったのは聞いてた通りだったけど……まさかの嫁枠とはびっくりネ」

「しかも子供ごと転生とは。やっぱりスケールが違うよね、主人公は」

「世界の時間差で、2人ともまさかの成長。レイジは、こっちの世界でも2次元的展開ネ」


「レイジのそばって飽きないな~。まず最初に、まさかの異世界転生だし」

「ミーもさすがに思考がパニックだったネ」

「やっぱり僕にとってレイジは、〝青鬼〟だね」

「いや、レイジの髪は白ネ! 白鬼ネ! 2人ともこっちでは鬼化がないから、地毛は黒髪のままヨ!」

「『泣いた赤鬼』ごっこができなくなっちゃったね!」

「一度もしたことないネ! くっ、ミーがツッコミとか合わないネ」


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