第18話 18話 リライズの魔改造

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「ミスティー、ちょっといいか」

 街の魔改造がおわり、俺たちはリライズに帰ってきていた。

「あら、みんなお帰り。外凄いことになってるわね。あれもあなたたち?」

「ああ、俺らがやった」

「ちょっと気になったのだけど、家の店の周りだけ大きな敷地になってるの、どうして?」

「そのことで話しがある。新しいリライズを俺たちに作らせてもらえないか?」

「新しいリライズ?」

 ぽかんとした表情のミスティー。

「そうだ。隣に俺たちの拠点を作るついでに、リライズも改装したい。任せてもらえないか?」

「ミスティー、あたしも今さらここを離れる気ないから。レイジたちも増えるし、場所を広くしたいの。駄目?」

「ミスティーママ、駄目?」

「僕からもお願いします、ミスティーさん」

 姉さんと2人の子供たちの追撃。

「ふふっ、もう、わかったわ。全てレイジに任せるわ」

「ありがとう、ミスティー。では早速はじめっぞ。夜まで時間がない」 

「今から始める気!?」

 驚くミスティーをよそに、ニヤついた俺とタケルとカズマは魔方陣を展開した。



「結局、店舗の名前何にするの?」

「ファミーユ1択だろ」

「異論ないネ」

 改装するリライズは、住居付きの大きな建物になる。

 ただし、全てをリライズの店舗にするのではなく、隣に喫茶店を作ることにした。

 名前はギャルゲ定番の『ファミーユ』。

 すぐにオープンするわけではないが、その想定でゲームを再現するよう内装も一緒にする。

「先ずは店を移動させて……」

 広い敷地の奥へと建物を移動。大通り側に新たに立てなおす。

「従業員の住居スペースは僕がやるよ」

「ミーたちの住居スペースはミーがやるネ」

「ならリライズは俺がやる」

 新・リライズは、高級感をテーマに作る。

 少し高めの天井にシャンデリアを。仕切りを作り、革張りのソファを設置。テーブルはガラステーブルにした。

 ただ仕切りを作るだけだと息苦しいので、観葉植物を設置。

 以前もあった音楽ステージは、ピアノや複数の楽器をやって大丈夫なよう広めのステージに。ライトアップ用の照明も完備。ピアノもグランドピアノだ。

 音楽をやる以上、他の部屋に音が漏れないよう、壁は防音構造+魔術で完全防音に。これで非番の従業員も安心だろう。

 カウンターの席も、オシャレなバーのように、ライティングなどもこだわった。

 作業する人の動線を考え、棚やガス・水道を設置。冷蔵・冷凍庫も完備。

「こんなもんか」

「僕の方も終ったよ」

「こっちも完璧ネ!」

「んじゃ最後に……」

 スマホを取りだし、メイド部隊に連絡をする。

「メイド部隊、リライズの引っ越しを大至急頼む。今夜の営業にひびかないように」

『至急そちらへ向かいますデス』

「わかった」


 何が何だかわからずほおけてるミスティー、ヒソカ、キョウヤ。

 まぁ何せ、旧・リアライズの建物はまだそのままだからな。変化がなくて実感がない。

 ただ、魔方陣が飛び交う姿は、とんでもないことが起きていると理解しただろう。

 そんな中、姉さんはソファでくつろいで、家のメイドにお茶を入れさせていた。

 いや、どっからメイド呼んだんだよ。さすがだわ。


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