第17話 17話 街の魔改造

------------------------------------------------------------


 俺たちのプレゼンテーションは無事成功した。

 あのあと、街の住民たちにおふれを出し、同じ映像を観て貰った。当然の大歓声。

 一部から本当にできるのかと疑問が出たが、姫巫女の旦那が作ると言ったらなっとくしたらしい。魔王戦でヘリコプター飛ばしたし、そのへんで納得したんだろう。


「索敵終了。住民はみんな建物内に入ってるよ」

 俺たちはロミオ邸の庭で作業をはじめていた。カズマが最終安全確認を行う。

「レッツスタートネ!」

「やるか」

 多くの魔方陣が展開された。作業の中心は俺とタケルで、サポートがカズマ。

「先ずは大まかな街の位置に建物を移動させるぞ」

「オーケーネ!」

「建物が揺れないように慎重にね」

 今頃、建物内の人たちは、窓の外の光景に驚いてるだろう。

「次に道路と路線、あと城壁か」

「ミーが城壁やるネ!」

「それじゃ僕がサポートするよ」

 それじゃ城壁はタケルとカズマに任し、道を作るか。

 大小様々な魔方陣が飛び交う。

「うし、んじゃ湖作るから、裏山任した」

「了解ネ」

「任された」

 指定されてた空間に大きな穴を掘る。そこに川の水に性質を合わせた水を張る。近くの川に繋げ、後は湖内を微調整。水草、コケなどを生やす。

「メイド部隊、湖に解き放て」

『了解デス』

 生き物に関しては養殖していたものをメイド部隊に放させる。餌も豊富だし、これで繁殖するだろう。

 後は、周りの森や、船場を整える。遊覧船も転送。最初はメイド部隊が派遣され、徐々に地元の仕事にまわす計画だ。

「次は発電機設置っと」

「1機はミーがやるネ」

「それじゃ、僕は蓄電器設置ね」

「任せたカズマ」

 発電機は、電気ではなく魔力を発電している。家電や街灯など、今後も使用したい物は増えていく。それら街全ての魔力をまかなえるほどの大型発電機を1機だけでなく、2機設置することに。蓄電器もあるので、余剰魔力の保存もいける。

「最後に建物の位置を微調整して……と」

「完成だね」

「完璧ヨ!」

「あとはメイド部隊、任せた」

『任されましたデス』

 個々の家までは手が回らないので、メイド部隊に任せる。技術指導などもメイドたちに任せた。ほんと、メイド様々だな。


「あっ、そうだ」

 上空にVRスクリーンを表示する。

『住民のみんな、作業完了した。もう外に出ていいぞ。個々の家の改造はメイド部隊に任せてるので声かければいい』

 あちこちから歓声が聞こえる。

「おつかれ」

「お疲れ様」

「オツオツネ!」


------------------------------------------------------------

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る