第12話 12話 異世界キャバクラ『リライズ』

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「はっ!! ここは!?」

「おはよう。チハヤさんがお世話になってる……キャバクラ? でいいのかな?」

「まさかの異世界で初キャバクラネ」

 異世界でキャバクラ? 前世でも無縁の場所。ソファーやカウンターの席。奥には弦楽器の置かれたステージがあった。

「待て、姉さんがお世話にって?」


「あら起きたかしら、英雄さん。いえ、チハヤの旦那様」

 スーツを着た髪の長い女性が、からかうように言ってくる。スーツなんて、こっちにあるんだな。

「あんたは?」

「ここ『リライズ』の〝社長〟ミスティーよ」

「レイジだ」

「タケルネ!」

「カズマです」

「よろしくお願いね」

「姉さんが世話になったって?」


「それについてはあたしから話すわ」

 店の奥から出てきたのは、金髪ロング・キャミソール・ジャケット・ショートパンツ・ブーツと、完全に現代の服装の姉さん。

「魔法って便利ね。カズマとタケルから貰って、髪染めたのよ」

「似合ってる」

「ありがと、レイジ」

「チハヤママ、話し進まないよ」

「母様、そういうのは子供のいないところでお願いします」


「レイジが父親……」

「何かいけない感じがするネ……」

「黙れ」

 これカズマとタケルにずっとからかわれるん展開だ。


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