第3話

「私…やっぱりお祈りしたくない」


なんとも震えた声なんだろう。

そりゃそうか、私の最初のお世話役にも同じことを私は言ったことがある

そしたら予想外のことが起こった


バチンッ


『お前はお祈りをするためだけに今生かされているんだ。なのになんだその態度は』

『お前がお祈りしなかったら誰が役目を果たす?誰が国民を守る?この恥知らずめ』

『次そんなこと言ったらどうなるかわかっているだろうな?』


…って頬を叩かれたあとに言われたな

でもジューシはわからない。ジューシは他のお世話役とは違って心がある。

だから、わかってくれるかもしれない

そう思っていた


「リルネ様…」

「な、なに…?」

「…何を仰っているんです?」

「え、」

「お祈りをしたくないと?何故そんなことが言えるのですか??」

「そもそも、この国はお祈りがなければ無くなってしまう。そんなこともわからないのですか?」

「たかだ我々の生かされているだけのちっぽけな命がよくそんな図々しいことを言えますね」

「良いですかリルネ様。あなた方のご先祖は私たちに負け、私たちに跪くべきなのです」

「なのに、これぐらいのことだけでやめたいなど、そう簡単にほざかないで下さい」

「あ、ご、ごめんなさい…ちょっと気が動転してて…」

「そんな皆を殺そうとしたわけじゃないの!!本当にごめんなさい!!」


私はただ、謝るしかなかった。

私が謝るしか立場ではない。身勝手なことを言ってるのはあっちだとわかっているのに、

私は私に「これはやらなくちゃいけないこと」と言い聞かせた


「…わかっていただければ良いんですよ。私も少し言いすぎました。それではお祈りを始めましょう」



「…はい」

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侵略された私たち 9霊視 @zin0512

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