第5話 「召喚」

食堂でご飯を食べた後。私は一人で校内を歩いていた。


二人に仕事が入っちゃうとはね。彼らはクラスの学級委員なので忙しいようだ。それなのに案内してくれたんだね、今度お礼を言わないと。


今日はそろそろ寮に帰ろうかな。この学園には寮がある。私が入ったのは二人部屋だったが相手の人はまだ知らない。挨拶もしないといけないしね。


そう思って寮に向かっていた時。


「なっ…何?」


突然、体の周りが光だした。次の瞬間、私は光に包まれた









…ここはどこだろう。見たことない場所。空の色は同じ。

「誰か…いませんか?」


返事はない。誰もいないみたいね。これからどうしようかな。そう考えていた時。


「お前がシャルの友達か?」

突然少女が飛び出してきた。同じ制服で私より背が低い。


「よかった!召喚が成功して」

「しょ…召喚?」

「うん。友達もきたことだし何しようかなー」


もしかして、この子も魔法使い?だったらどうしよう。ハルカから近づかないようにって言われてるのに…。


「よし決めた!このあたりの店を回ろう。珍しいものが見つかるかもしれないしね!えーと、名前は?」

「えっ、リアです」


「リア!シャルはシャル!!じゃあ行こう!!。ほうきでいくからしっかり捕まっててね!」

「えっ!?ほうき?」


「うん、ほうきで空を飛ぶんだよ。そのほうが早いしね!」

どうしよう…。この子は魔法使いだ。さっきハルカに近づかないようにって言われたところなのに。


でも、この子には怖いとか思わないな。もしかして、魔法使い全員が怖いってわけじゃない…?

「よし捕まったね、じゃあしゅっぱーつ!!」

「わああああぁぁぁぁぁ!!!」


私は生まれて初めて、魔法に触れた。

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