第3話 着ぐるみ装備

猟銃を抱えてる小さな女の子がいた、彼はその先に犬の魔獣が居ることに気づき無意識に駆け出した




(ちくしょう、こんなところに子供を連れてくるなよ!)




「君、逃げろ!」




彼は女の子と犬の魔獣の間に入り着ぐるみの手にある爪を犬の魔獣に向けて手を振り落とした




「ハアアアアア!」




爪が魔獣に当たると爪が割れ落ちた




「ハアアアアア!なんじゃこりゃー、ぼろ!」




「グアアア!ウウウウ!」




「アアアアア!」




魔獣の犬は隙をついて彼の折れた爪の右腕に噛みつき引きちぎった、彼の腕から大量の血が吹き出した、彼は痛みで叫んでいた




「狼さん」




彼が庇った小さな女の子が心配そうな声が漏れた




「今のうちに下がるぞ」




「あ」




近くに居た男が女の子の腕を掴み後ろに引っ張り連れていこうとしたが女の子が小さな抵抗を一瞬見せてぽつりと声が漏れた




「痛い痛い痛い痛い痛い痛い!」




(死ぬ!このままじゃ死ぬ!)




彼は痛みで意識が朦朧とし始めていた、身体が倒れ始めていた




『着ぐるみヒールを使いますか』




「誰だ・・・ヒール使う・・う」




『着ぐるみヒールを使います』




「・・・う、痛みが消えて」




ちぎれた右腕が物凄い早さで元に戻っていた、意識が戻りだし、倒れかけていた身体を足を踏ん張り立て直した




「治った・・・」




『着ぐるみ戦闘モードを発動しますか』




「は、着ぐるみ戦闘モード!」




「グアアア!」




「くそ」




犬の魔獣が頭に響く声に気を取られていると回りを囲まれていた、なんとか襲い掛かってきた一匹の魔獣を避けたが不味い状況になっていた




『着ぐるみ戦闘モードを発動しますか』




「なんだか知らないが!着ぐるみ戦闘モード起動!」






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