第4話 現状確認

ウィーン…

「あっ...来てくれたんだ。ごめんね心配かけて」

「ドクターから聞いてるかな?私の電源ユニット、やっぱり直らないらしくてさ。省電力モードであと24時間だって」

「修理はできないのかって?知ってるでしょ。私はここで作られたアンドロイドじゃないから、ここの技術じゃ高性能な私は直せない。こればかりはドクターもお手上げなのですー」

「でそっちはどうだったの?あの●●●●オートマトンを捕獲してバッテリーを引っこ抜いて私に付け替えるって話。製造元が私とアイツで一緒みたいだから技術的には可能だけどね」

「やっぱり?上層部はアイツを完全に破壊するつもりだって?まぁ普通はそうだよね。人を襲う大型の、性能すら未知数の正体不明機」

「私だったら一刻も早く始末したいもん。討伐隊の出発はいつ?夜が明けたらすぐか。早いねー」

「その顔をみると君には待機命令かな?トイレ王子には前科がありますからな~」

「私はそれでいいのかって?いいのいいのアンドロイドの命なんて軽いんだし。私が停止してもキミにはいい女が...アンドロイドの方が好みなんだっけ?とにかくまたいい出会いがあるから」

「...嘘だろって...?顔に出てる...?はははっ...表情でばれるなんてアンドロイド失格かな...私」

「ねぇ...そばに来て」 ギュッ

「本当はね...キミが誰か別の女の人と一緒になるなんてイヤ...グスッ...キミと一緒にいれなくなるなんてイヤ」

「私はキミたち人間と違うけどやっぱり死ぬのはイヤ...グスッ...大好きなキミと離れてまたあの暗い世界で一人で過ごすのはイヤ」

「グスッ...やっぱり私はずっとあなたと一緒にいたい...!」

「グスッ...グスッ...」

「ごめんね...もう大丈夫...でも最期に一つだけ私のわがまま聞いてくれる?」

「私が死ぬときはキミに隣にいてほしい」

「うん...ありがとう...うれしい」

「なんか...泣いたらセーフティが働いちゃったみたい...ちょっともうひと眠りしてもいい...?」

「......」

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