第25話 対立する二人の院生
こうして二人の喧嘩が勃発するも、院生達は巻き添えを食わないよう遠目で眺めるばかり。このような行動を予測していた
そんな中――、タイミングよく手を摑む者がいた。それは他でもない
「――
「こっ、これは、そのぉ……」
「健気にも床へ伏せ、
「騙されないで下さい、先生!
声を張り、
「
「この野郎――‼ 恥ずかしげもなく、まだ言うか!」
声を震わせ、そっと顔を上げる
「これほどまでに哀しみを浮かべた表情、どうして
「そっ、そうですが……」
迫真の演技に騙される
「もう大丈夫よ、
「ありがとうございます、
「いいのよ、そんな事まで気にしなくても。これは
(――ちっ、
唇を噛みしめ、必死に宝珠を集めていく
「せっ、先生。全て集め終わりました」
「では、引き続き配付をお願いいたします」
「――先生! 僕の宝珠、少し亀裂が入っています」
「本当ですか?」
それは法具師が時間をかけ、院生達のために丹精込めて作った貴重な代物。破損させたとなれば、
「これは……確かに亀裂が入っていますね。では今日だけ、特別に私の宝珠と交換してあげましょう」
宝珠が破損したのは多分、倒れかけた
「
(――ふっ、ざまぁ見ろ!)
こうした状況に、
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