第13話 分かり合えぬ想い
小さく纏まった部屋ではあるも、二十人の僧院生が学ぶには十分。落ち着いた雰囲気でゆったりとした空間といえる。向かって正面奥には指導者の机上もあり、その横には教典であろうか、数冊の書物と詠唱に使う
「はい、では授業を始めます。今日はですね、四大元素の水を教えていきたいと思います」
自らの席に着く
「おい、
「はて? さっきとは、いつの事でしょうか。昨日、あるいは一週間前? それに待てと言われても、私は犬じゃありませんよ」
「はあっ? お前は馬鹿か――‼ さっきと言ったら、さっきだ!」
落ち着いた様子で淡々と話す
「――
「すっ、すみません……」
冷淡な目つきで睨みをきかせる
「はい、では改めて本日の授業を始めたいと思います。えっと、じゃあ、誰に教典を下ってもらおうかしらね」
「はっ、はい先生! 先ほど騒がせた件もあるので、それは僕にやらせて下さい」
院生達を見渡す
(――ちっ、
「助かるわ、
「はい、分かりました」
書物を受け取り、一人ひとりの机上へ教典を置いていく
「――わぁっ! いたた、たた……」
突如として倒れ込む
「どうしましたか、
「あっ、はは……そっ、そうだよね」
(
嫌味の言葉を吐き捨て嘲笑う
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