第7話 三人の出会い
沈黙の中――、庭園を吹き抜ける心地よい風。陽の温もりを乗せて四人の頬を優しく撫でてゆく……。ようやく今までの状況を理解したのだろう。
「本当にごめんなさい、先生の勘違いだったわ。何度も叱ってしまって、
「せっ、先生、僕の事なら大丈夫です。誤解が説けたのなら、それだけで十分ですから」
目の前へ
「
「では、本当の
「はい、先生……お手柔らかにお願いします」
「初めまして。
「いいのよ、お礼なんて。もっと早く、こうしていればよかったわね」
お辞儀を一回する
「もっと早く?」
「えぇ、実は前から知っていたんだけどね。
「なるほど、そういう理由でしたか」
「でも、だからといって、あの子を憎まないでやって欲しいの。本当は純粋無垢で優しい人、私にも原因があるんだから」
事情を聞き入れ内容を理解する
「そんな、憎むだなんて滅相もない。ハッキリと先生へ伝えなかったのが原因なんですから。それに、そこまで尽くしてくれる人がいるなんて羨ましい限りですよ。僕なんか、誰かを好きになった事なんて生まれてこの方ないですからね」
「えっ、
意味ありげな
「そうですか?
「そうよ、勘違いに決まってるわ。
「うーん、おかしいな? 人の感情を読み解く能力は持ち得ていたはずなのに……」
「もっ、もういいから、その話はよしましょう。ところで
不可解な面持ちで、何度も首を
「はい、別に構いません。ですが根暗な僕といると、
「もちろんよ、私の事なら大丈夫。それに、
「それなら良かった。では、改めて、
「私の名は、
「そうですね」
「だったら、私が勝手に決めちゃってもいい?」
「はい。お気になさらず、お好きなように」
「じゃあ、遠慮なく決めちゃうね。えっと、
独断と偏見で一方的に決める
「はい、僕はそれで大丈夫です。その方が、今回のように間違いがなくていいですからね」
「良かったわ、気に入って貰えて」
「ですが
「大丈夫よ、私の言う事なら何でも聞くからね。じゃあ、それで決まり」
満足げに語る
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