第10話 リベンジ! 轟VS優
近い未来、彼は
しかし、それはまた
――時は
彼は再び元のカードショップを訪れた。
その顔つきにいつもの
いつになく真剣な彼。
標的は決定済み。
花織はまだ来ておらず、ただ一人、目を閉じて
それを視認するや
そして、対面に着くなり鋭く
「よぉ……。この間は世話になったな」
開口一番、
その声に
「……何か用か?」
対する
「宣言通り、リベンジに戻ってきた。
「……そうか」
たった一言の返事の
対戦の申し出に応じたことを察し、
その間、一言も発さない両者。
静かに淡々とシャッフルする
緊張のあまり、ぎこちない手つきの
先にシャッフルを終えた
「先攻と後攻、好きな方を選べ」
前回同様、ハンデを突き付けられた
以前の彼なら、怒りに身を任せていたことだろう。
しかし、またしてもそれを抑え
「先攻をもらう」
静かにそう宣言し、
こうして始まったリベンジマッチ。
自分のライフを1つ
対し、
その効果により、手札にサボタージュを加えた。
ここまでは前回のバトルと同じ流れ。
しかし、2ターン目を境に全く違う展開へと進んでゆく。
「ヒメカゼスズメを
消費魔力1のレプリカ、ヒメカゼスズメ。
そのカードを見た
たった1枚見ただけでも、
弱点だった打ち消しのカウンターへ強く出られる低コストカード。
その採用は、前回の敗因をきちんと踏まえている。
二日で成長を
だが、そう簡単に
引き続き、
しかし、
高コストのカードはカウンターの
的確な対応により、追い詰められてゆく
隙を突いてなんとか
その対策の1枚が今、無情にもゆっくりと降臨する。
「アルファ博士を
「ッ!」
宣言と共に出された切り札!
レアリティは
光沢を
絶句する
「まず、捨て札のサボタージュと水神の怒りを手札に戻す」
前者はレプリカの
それら2枚が再び
しかも、これで終わりではない。
アルファ博士の効果にはまだ続きがある。
そして、本当の悲劇はこの後に訪れる。
迎えた
サベージの効果を持つレッドドラゴンは強制的に攻撃しなければならない。
その攻撃に対し、
「アルファ博士でガードし、ガード時効果発動。アルファ博士を手札に戻す」
「うぐぅ!」
わかっていたこととはいえ、あまりの痛手に
アルファ博士のガード時効果は、場のレプリカを手札に戻すというもの。
本来は敵を戻すために使用する効果。
だが、
当然、その
彼にはもう、勝つ
程なくして決着し、
「
そう
その向かい側で、
いくら待っても一向に話す気配はなく、とうとう
「何とか言えよ! 情けねえだろ? なあ! この間みたいにさあ! 勝てるとでも思っていたのかだの、カードゲームの基本がわかってねえだの、言えばいいだろうが!」
顔を真っ赤にし、一気に感情を爆発させる
対し、
「あのな? オレはそもそも
返されたその言葉に、
数秒後、
「ああそうかよ……」
と、震える声で
その背を目で追う
すると、すぐそこで見ていた花織へと気が付いた。
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