7.

ペッッシッッ!!!!!

遂に来た。

私が長らく待ち望んできた瞬間が!!!!

まさか京香ちゃんの方から来てくれるとは!!!

やはり彼女も求めていたのだ。私に痛めつけられることを切望していたのだ!!!

「うあああああああああ!!!!!!!!!!!!!」

おやおや、これまた新しい反応。

「私を挑発しているつもりかぁ!!!」

ペッッッッシッッッッ!!!!!!!

「うあああああああああ!!!!!!!!!」

「本当は感じてるんだろう!!この私に!!痛めつけられたいんだろう!!!」

バタン!

「貴様何やってんだあ!!!」

は、畑仲部長の声だ。一瞬にして体が動かなくなった。ベルトを持っている手を掴まれ反対方向に引っ張られると、思いっきり顔面を強打された。次の瞬間私は床の上にいた。ざわざわと声が聞こえ、入り口の方を見ると、畑仲部長にジャケットを被せられた京香ちゃんが泣きながら会議室を出て行こうとしていた。

「あ、京香ちゃん!まだ、」

断じてこっちを向こうとしない京香ちゃん。

人を殺めるような目で僕を睨みつける畑仲部長。

途端に声が出なくなる。

「別の会議室に連れて行きなさい」

女子社員に指示し、京香ちゃんを引き渡す畑仲部長。再び人を殺めるような目で僕を睨むと、

「テメェはもう首だ。今すぐ荷物まとめて出ていけ!」

何もできない。

「分かったかぁ!?!?!?」

あまりの圧に後ろの壁に頭を打ってしまった。

僕を睨み続ける畑仲部長。

このままここにいたら殺される。

僕は体中の力を振り絞って立ち上がった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る