推しの奴隷になってみた

そこらへんにいそうなあれいちゃん

Xローグ

中学3年生の桜が散り終わった頃。


 私には所謂推しができた。


そのk…人は大学生くらいで、Vtuberをやっている。

アバターの髪は白髪でボブカット

身長は163で、声は高くかわいい

何気なく普段から配信を見ていたが、コメントを打ったり質問コーナーの質問を投げかけたことも一度もなかった。

けれどとある土曜日の深夜、たまに見ていたセイナちゃんにアイテムを投げてみた。


 「ユイちゃん、来てくれてありがとう!大好きだよ!」


 この配信での彼女の無邪気な一言で私の心は簡単に奪われてしまった。

 

かわいくて、かわいくて、それ以外滑稽なことに何も覚えていないほどに…


受験生だから毎日遅くまで、セイナちゃんの配信を聴きながら頑張って勉強をしていた。

 


そして、3月の初め頃に無事に志望校に受かることができた。


4月になり、私は高校に入学した。


新しい制服

新しい靴

新しい鞄

新しい教科書

新しい定期券

新しい友達


そんな中でもずっと変わらずにいてくれるセイナちゃんが好きだった、忙しい時間も終えて、自由に自分の思うままにやりたいことができて、そのなかで推し活にもっと力を入れようと思った。

だから新しいグッズを買ったり、アイテムを投げたりをしたり、ライブに参加したり、色んなことをしたいと思ったけど結局全てにお金が必要ですぐにはとっつきにくかったから少し悩んでいた。なぜなら自分の学校はバイトを禁止していて、バレてしまったら退学と、かなり処罰が厳しいのである。


そこで、個人事業主であればバイトにはならないだろうと思い、何かネットで活動をしてみようと思い色々考えた。


歌い手、歌が下手だから伸びなさそう…

絵師、画力は5歳から成長していない…

配信者、人と話すのが苦手…


動画編集、まだできそう!


早速Twitterでアカウントを作成して動画を作ることにした。


これが終わりの始まりだった。

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