第16話 今日の本題
「コトミ、早く本題に入るミィ。」
ミミィに言われて今日の目的を思い出す。さっさと勧誘しよう。これだけ私のこと好きならきっと仲間になってくれるだろう。
「あのさ、少しお願いがあって。」
「はい。命の恩人ですもの。なんでも言ってくださいな。」とさわやかな笑顔で良い返事をくれた。
私はかつてない強さの『セカイの敵』が現れるというお告げが出たこと。そいつはプリズマガールの私でさえ倒すのが難しいということ。だから仲間を探していることを伝えた。
彼女はこの話を真剣な顔で頷きながら聞いていた。すると、
「そんな危険な討伐行くチームに入るなんて反対ッピ!」
物陰から見たことのない妖精が現れた。表情は変わらないが声が異常に震えている。
「あ、あの子は私達のパートナーのピピィです。ずっと物陰に隠れていたと思ったら急に出てきてなんてことを言うの…?」
紫の子は少し険しい表情をして嗜めるように言った。
「レナ、軽く返事をしてはダメッピ!今までの敵とは比べらんないくらいキケンッピ!」
何かに怯えているような声色で必死に諭している。すると急にミミィが体当たりをしてピピィを地面に叩き落とした。
場の空気が凍る。
「ちょっと向こうで話があるミィ。」
「はい。…ピ。」
ミミィがあっちと言って飛んでいく方にピピィがそろそろとついていく。そしてそのまま二人で話し込み始めた。
ミミィの衝撃的な行動に驚いてしまい、私たち魔法少女は黙っていた。気まずい空気が流れる。
「なんか、ごめんね。うちの妖精が…。」
「あ、いえ…。」
私は何一つ悪くないが身内の不始末。
一応謝っておく。
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