第12話 まるで鼠取り
その後、ミミィがセカイの敵が現れたと言うので討伐しに出かけた。今回現れた敵も大した強さでは無く、いつも通りビームを一撃お見舞いするだけで灰になってくれる。
私、ビームを撃つ以外のことをしたことが無いから、いざ本格的な戦闘になっても何していいか分からないな…。
その時助けてもらうために仲間を作れとミミィは言っているのだろうか。
「ミミィ、簡単に仲間を作れって言うけどアテ無いよ?サクラとるるちゃんくらいしか。」
「あの2人みたいな素人レベルじゃダメミィ。
もっと練度の高い魔法少女じゃなきゃ。」
2人のことを素人と言い切った。
あの子達の強さレベルはイマイチわからないが、私のビーム一撃お見舞いな戦闘スタイルより、魔法少女の戦い方はプロっぽかったが。
逆に界隈には真のプロ魔法少女がいるのか。
「で、その練度の高い魔法少女はどう見つけの?」
「比較的強そうなセカイの敵を遠くから張って、練度が高い魔法少女はが来るのを待つミィ?」
鼠取りかよ。
ちゃんとプラン用意してますよ風に言う割には方法が原始的すぎる。
ミミィのプランが良いとも思わないが他にアテもないため言われた通り張り込むことにした。
ミミィが指定する「セカイの敵」が沸いたスポットに空を飛んで移動する。まぁまぁ夜遅い時間だし誰にも見られないだろう。いや、見られないといいな。
ミミィの指定した場所は小学校の校庭だった。
飛んでいる高度を上げて上空から「セカイの敵」の姿を確認する。
触手が4本生えていて、大きな口のようなものが開きっぱなしになっていてとても気持ち悪い見た目をしている。
遠目にだからちゃんとした大きさはわからないが人間よりも一回りか2回りほど大きそうだ。
「セカイの敵」というのはいろんな奴がいる。
見た目にも能力にも、知能にも。声で話しかけてくるやつだったり、脳内に直接語りかけてくるやつだったり、コミュニケーションの取り方も様々だ。
脳に直接語りかけてくる系、嫌いなんだよな…。めちゃくちゃ不快。
上空からしばらく様子を伺っていると、3人組の魔法少女が現れた。待ってれば来るもんなんだな。と思いつつ下に降りようとするとミミィに止められた。
「あの3人がピンチになるまで待つミィ。」
「いや、これから仲間にしようってのにそんなの…」と言いかけたらいつものSNSに(以下略)
を唱え始めたので大人しく見守ることにした。
とんだ鬼畜ぬいぐるみのせいで。ごめんね。
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