ビアンの香澄さんのこと
まずは女性のビアンさん。ここでひとつセクマイ豆知識だ。レズビアンの事を「レズ」と言うのは蔑称に値する。男性の同性愛者を「ホモ」ではなく「ゲイ」言うのが正しいのと一緒だ。なので、彼女らは自分の事を「ビアン」と呼ぶ。ビアン。なんだか心なしかフランス語のようにも聞こえて語呂もいい。
その人の事は仮に香澄さんとしておこう。香澄さんとはネットゲームで知り合った。
お互い男性アバターでやり取りしていたのだが、結構な長い付き合いになったので試しに通話してみようとなり、その際に当時の香澄さんの恋人の女性の相談を受けて今に至る。香澄さんは私より少し年下で話しやすく、ゲームの話や色々な話をする。
香澄さんはお人好しのおおらかな女性なので色々と背負い込む体質だ。心配なのだが私も香澄さんに甘えてしまうので困っている。
だが、本人は「自分はいい人ではないのよ」と言う。
香澄さんが女性を好きだと認識したのは高校時代。それまでは男の子に告白されることが多かったと言うので、モテる人だったのだろう。今でも写真を見ると目鼻立ちが整っていていると思う。高校二年生の時に初めて女の子から告白されて、同性愛と言う道もあるのだな、と思ったらしい。特に抵抗はなかったそうだ。
それまでの香澄さんは聞くと酷い生活を送っていたとのことだ。
両親ともに毒親と言う奴で、家でご飯が食べられない状態だったらしい。なので、ご飯が食べられそうな男子をとっかえひっかえしていた時期もあったそうだ。月曜日は〇〇君の家、火曜日は△△君の家、と言った風に。それは聞いている限り生きる知恵のようで、香澄さんの本意ではないように思えた。
そう言う生活が落ち着いたのは実家を出てからだそうだ。22、23歳くらいの頃らしい。そこからは香澄さんは女性とお付き合いすることが多かった。自分の意思で選ぶことが出来るようになってから、女性との出会いを求めるようになったそうだ。
と言う訳で、香澄さんのセクシャリティをまとめると元々はバイセクシャルの現ビアンで、ノンセクシャルでもある。性行為は嫌々していたらしいので、完全に出来ない訳ではないらしいが嫌悪感があるとのことだ。男性とはお付き合いは長続きしなかったそうだが、女性とも聞いている限りあまり長いお付き合い経験がある訳でもないらしい。ただし、今の彼女さんを除いて。
香澄さんは今現在、生涯を共にする気でいる恋人さんとラブラブである。無論恋人さんは女性だ。恋人さんの事は余り詳しく書けないが、香澄さんは恋人さんが大好きで一生涯を共にすると話している。喧嘩したりする話もちらほら聞くのだが、お付き合い最長記録を更新し続けているのでこのまま頑張って欲しいと応援している。
ちょくちょく近況を話してくれるのだが、やっぱり人間関係やらなにやら背負ってしまっていて、それが原因でメンタルに不調が出たり体調不良になってしまったりしたりする。もう少し私と近い所に住んでいて、香澄さんが愛猫家で何匹もお猫様のお世話をしていなければ猫アレルギーの私は喜んで遊びに行くのだが。中々現実は上手く行かないものだ。
香澄さんは小説への協力を快く許諾してくれた。今度、遊びに行くと言う話があるので猫用おやつでも差し入れに持って行こうかと思う。香澄さんはお猫様を大事にしているし、私もアレルギーさえなければお猫様の事を愛してやまないのだ。香澄さんから猫アレルギー用のアレルギー抑制薬があると聞いたのだが、それが本当に効くのであれば買い溜めしておこうと思う。
香澄さんとその友人と私とで、いつか酒でも飲みながら話せるといいと思っているが中々思うようにいかない。お互い微妙に遠いとか金がないとか金がないとか、まあ大人には色々あるのだ。時間がないと金があることが多いが、金がないと時間はありあまる。なので、金がなくて時間がある私はこういった文章を書いていたりするのだ。
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