第18話みんなでお話ししましょ6
こそこそとルルさんと話していると視線を感じて顔を上げてみたら、ライが見ていた。
「迷っていたらうっすら光が見えて、幼馴染みは見えないって言うし、日が暮れてきたから、光が怖くて怖くて、幼馴染みの手をひいて走っていたら、声が聞こえたんです、もう少しだって、そしたら森の入り口に着いていて、親父が兄貴達と一緒に探してくれてたんですよ。親父にめちゃくちゃ怒られて、母親に泣かれて、兄貴達には笑われながら慰めてくれたんです。」
そう話していたライに、ロルカは聞いてきた。
「何故それで英霊ってなるのかな?」
その疑問にライは笑って
「兄貴達にその話しをしたら、あの森は英雄様の眠る森だから英雄様が霊になって森を守ってくれているって言われていたんです。あの森を終の棲家にして、愛していたから。」
ルルさんが笑いながら言った。
「そりゃ、これとは違うよ。これは浮遊霊だからね。自由霊体だね。」
ライは困ったように言った。
「故郷では信じられてたんです。英霊様は森で迷っている人に道を教えてくれたり、実りを知らせてくれるって。だからきっと、英霊様だろうって。大人になって故郷を離れて忘れていたんです。」
頭を掻きながら、ライは
「そんで、ロルカや、ルルさんに紹介してもらった時にその事を思い出して。俺の勘なんですが多分同じ方じゃないかと思って。」
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