第5話 白猫さんとお話ししましょ2
商隊だけで仕事をしようとしていたけどね、あちこちで仕事をしていたら、雇ったり、頼まれたりと、従業員も増えてきたから、いっそう独立した方がよいと、説得されてね。
商会を立ち上げて、とりあえずリステン王国は政情が安定しているから、本店にして隣国まで商隊を始めてね、リステン王国の国内も大きな街や、村を巡り契約をしたり、ようやく上手くいってきたんだよ。それが、どうもこの国がきな臭くなってきているようでね…。ところが、どんなに探っても何が原因かさっぱりわからない…商会をこの国から撤退するか。そこまでしなくてもよいか。雇ってる人もいる、家族ごと引っ越した人もいるからね…。やっと軌道にのってきたからね、悩ましい問題だよ。
そこまでぽつぽつと、話しながら、またルルさんはゆっくりシッポを振りながら、目を閉じた。
「何とも、人間くさい話しですね。坊ちゃんも優しいからね、それに、商売人ではないから、割り切れないのかな。」
そう言った私を見上げて、ルルさんはまたため息を吐いた。
「考えるには情報が少なすぎるのさ。悩ましいね。坊が決断しきれないからこちらもモヤモヤするのさね。話しを聞いているだけ。行動したくともツテが少なすぎる。手に入れらる情報では、予想もできない。」
イライラしたように、シッポがビシビシと屋根を叩く。
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