第4話 白猫さんとお話ししましょ1

 ルルさんが何やら疲れているようで、少し憂鬱そうに、またため息を吐くように話し始めた。

「人と関わっていったら、やっぱり悩む事も複雑になるね。坊もね、最初は商隊だけでやっていくつもりだったんだけどね。」

ルルさんは深いため息をまた吐いて、黙り込んでしまった。

 「私で良ければ、悩み事があるなら、役にたつかは、わからないけど話しを聞きますよ。本当に話しを聞くしかできないかもしれませんがね。」

 そう言う私を見上げて、ルルさんは何だか少しホッとしたように、尻尾をユラユラ揺らしていた。

「そうさね、一人で考えていても、答えなんぞ出ないんだから、話しだけでも聞いてもらおうか…」

 そう言うと、ルルさんは体を起こして、座りなおして話し始めた。


 私達が商隊を組んで、頼まれた荷物を運びながら、行商人と一緒に組んで、町から町、国から国にルートを開拓しながら、旅をしていたんだよ。最初はなかなか上手く行かなかったがねこちらは坊は魔法使いだし、私という使い魔が要る。それに知り合いの魔術師等も一緒に商隊にいたしで、盗賊やらに対抗できるからね、少しづつ、評判になっていったんだ。

 そうすると、頼まれる仕事が増えていって、商売の幅が広がっていってね。それまで契約していた協会から独立してやってみたらどうかと言われたんだよ。

 

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