第10話 【読み飛ばし推奨】バーチャルルールブック Ver.2.9.0

さてここから、店長とナナミの激闘が本格的に幕を開けるわけなのだけれど、その前にカードゲームとして基本的なルールは記載しておかなければなるまい。


ここを読まなくてもだいたいの話にはついていけるが、もし疑問点にぶつかったり矛盾を感じたなら、一度ここに帰ってきて答えを探してみるのもいいだろう。


そんなもの必要無いぜ! というストロングスタイルな君は、とっととスクロールを済ませて環境レベルの戦いを浴びに行ってみよう!!!







■はじめに




《カードレース・スタンピード!!》は、サーキットを戦場とし、相手より速く駆け抜ける事で勝利に至るカードゲームです。








■カードの解説


スタンピードには主に『マシン』と『アシスト』の二種類のカードが存在します。





◆マシン

このゲームの主役であるカードです。



《グレイトフル・トレイン》✝①

ギア3マシン②④ スカーレット・ローズ③

POW10000⑤ DEF10000⑥

【自身がセンターである/コスト・自分の場のギア1を自身の下に置く】ターン終了時まで、このマシンのステータスにコストカードのステータスを加える。⑦




◆アシスト

ゲームを補助するカードです。基本的に使い切りです。



《全霊・進路妨害》✝①

ギア3アシスト②④ スカーレット・ローズ③

相手は次の自身のエンドフェイズまで、自分のマシンが行動可能ならセンターを攻撃しなければならない。この効果は自分のセンターがギア1になった場合、または自分のセンターのマシンカードが二枚以下になった場合解除される。⑦





①名前……このカードの名前です。


②ギア……このカードの「重さ」を示す数値です。多いほど呼びづらいことになります。


また走行の際の速度としても参照されるため、より高いギアのマシンを呼ぶほど早くゴールできることになります。


③クラス……このカードの所属分けを指します。同じクラスでデッキを組む事で戦いやすくなります。


④種別……このカードがマシンまたはアシスト、あるいはイベントである事を示しています。


⑤パワー……マシンの攻撃力。高いほど攻撃の時に有利になります。


⑥ディフェンス……マシンの守備力。高いほど攻撃を受けるときに有利になります。


⑦効果……このマシン/アシストの効果。ゲームを有利に進めるものや、他の効果が強すぎる場合のデメリットが記載されています。





■ゲーム開始前


◆フィールドの準備

このゲームは、およそ以下のようなフィールドでプレイします。




 山札   アシスト


 捨札 《∀》《 》


     《 》《A》《 》捨札


      アシスト  山札   




《 》はマシン置き場。《A》と《∀》はセンターマシン置き場となります。


センターには常に一台以上のマシンが置かれていなければなりません。そのためセンターにマシンが一枚しか無い場合、そのマシンは何があろうと絶対にフィールドを離れません。





◆事前の準備


・互いにカウンターまたは紙とペン、そして山札を用意する。この山札は以下のルールを守る必要があります。




●40枚ちょうどである。


●同名カードはデッキに4枚まで。


●特殊クラス《ステアリング》を持つカードは三種類までしか投入できない。


●ギア1マシンを最低一枚は必ず投入する。




◆初期マシンの設置


山札からギア1マシン一枚を選択し、裏にしてセンターに設置する。




◆山札のシャッフル


残る39枚の山札をお互いにシャッフルする。お互いの信頼のもと慎重に行いましょう。




◆山札の設置及び初期ドロー


山札を山札置き場に設置し、カードを五枚裏向きのまま引く。この時点では確認しません。




◆先行後攻の選択


じゃんけんを行い、勝ったほうが先行か後攻かを決める。ただしお互いの同意の上なら省略や別の手段による決定も行えます




◆走行距離の用意


カウンターを20に設定します。あるいは、用意した紙に20と記載します。




◆レース開始!


最初のギア1マシンを公開。互いに手札を確認し、先行を得た側からゲームを進行します。




■ゲームの流れ


ゲームは五つのフェイズに分けて進行します。




◆ドローフェイズ


デッキからカードを一枚ドローします。




◆リペアフェイズ


疲労状態=横向きの自分のカードを全て回復=縦向きにします。




◆メインフェイズ


主に走行、バトルの準備を行うフェイズです。手札から任意のマシンゾーンにマシンないしイベントを呼び出せます。


ただし以下の制約があります。




●センターの枠に置くマシンは、ギア1の上にギア2、その上にギア3……といったように、登りの続き番号になるように重ねて行かなければならりません。


また、重ねる対象は同じクラスでなければなりません。



●センター以外の枠は、センター以下のギアを持つマシンしか呼び出せません。


センターのギアが並走するマシンのギア以下に下がった場合、それらは手札に戻します。




●往復ターン数を超えるギアを持つマシンは使用できない。


先行一ターン目のプレイヤーはギア1しか使用できず、後攻一ターン目(往復二ターン目)はギア2まで……と徐々に解放されていきます。




◆バトルフェイズ


マシンによる行動を行います。マシンの行動には以下のものがあります。



●攻撃


マシンカードを横にする=疲労させる事で取れる行動。相手マシンまたはイベントを選んで攻撃し、攻撃側のPOWと被攻撃側のDEFを比較して下回った方を破壊、捨て札とします。同値なら両方破壊します。



攻撃は二体以上のマシンで連携して行う事もできます。その場合、攻撃側のPOWの合計と被攻撃側のDEFを比較し同様の処理を行います。連携攻撃側の数値が下回った場合は、連携した全てのマシンが破壊されてしまいます。




●走行


マシンを疲労させることで取れるもう一つの行動。マシンに記載されたギアの分だけ、自分の残り走行距離を減らします。このとき0にできたらそのプレイヤーの勝利となります。




◆エンドフェイズ


ターンを終了し、相手のドローフェイズに移行します。




尚上記の流れの中で、基本的に使用可能なあらゆるアシスト及びマシン効果はどのフェイズのどんなタイミングでも使用できます。


ただし、大半のアシストはセンターマシンが「自身と同じクラスで同値以上のギア」の場合のみ使用できます。




以上の流れを繰り返し、先にゴールしたプレイヤーの勝利となります。






■備考


◆山札切れの処理


山札が切れ、その次のドローを行う場合、そのプレイヤーは代わりにゲームに敗北します。なおドロー以外でデッキの中身を要する処理は不発となります。




◆特殊クラス《ステアリング》


ステアリングはあらゆるクラスとして扱う特殊なクラスです。ステアリング・アシストはセンターのクラスがなんであれ使用でき、ステアリング・マシンはあらゆるカードと重ね合えるのです。


ただしルールにもある通り、デッキに三種類しか採用できません。一枚でゲームを揺るがすほどのカードも多数在籍するため、実戦では「相手がどの三種類を採用しているか」の読み合いも重要となります。




◆マシンのステータスの目安


マシンのステータスは、ギアによってある程度決まっています。このため、効果等によってこのラインを大きく上回れれば頼もしいということになります。


また、POWとDEFはどちらかに偏れば偏る程に使いやすくなります。このため、あまりにも偏る場合は合計値が削られる場合もあります。


もちろん、強力な効果を持つ場合はこれ以下のパワー、ディフェンスとなる事もあります。




●POWとDEFの合計相場……


 ・ギア1……7000未満


 ・ギア2……15000程度


 ・ギア3……20000程度


 ・ギア4……25000程度


 ・ギア5……30000程度






◆複数重なったマシンの取扱い


二枚以上重なったマシンを、攻撃や効果で破壊した場合下になっていたマシンが『露出』します。

主にルールによって多数重なるセンターで起こりますが、カード効果を使えばセンター以外でも重なったマシンを作れます。


元から場にはあるため、この露出で【登場時】の効果は基本的に発動しません。

ただし【露出時】に起動する効果もあります。マシンを撃破する時は、その下にあるカードにも気をつけて行動しましょう。




◆各種特殊な効果


このゲームには、レースを盛り上げるためのカテゴリ効果がいくつか存在します。ここではいくつかを紹介します。




●【進路妨害】


この効果を持つマシンまたはイベントが存在している限り、相手はマシンで走行できず、これを持つカードしか攻撃できません。


本ゲームの基本的な防御手段であり、慣れないうちはこれを持つカードを多めに採用しておくとよいでしょう。




●【二回行動】


各ターン、行動後に一度だけ回復できます。上位能力に【三回行動】もあり、そちらは行動後に二回まで回復します。


主に、ギア4以降の切り札級マシンが持っています。




●【ゲストカード】


強力すぎるカードに付けられるデメリット効果。センターに置くことも走行する事もできません。主に支援型のマシンがコレを持ちます。




●【デミ・ゲストカード】


センターに置くために手順を要する、センターでなければ走行出来ないカード。これを持つカードはかなり希少ですが、いずれも強力な効果の持ち主ばかりです。




●【デッドヒートXX】


相手が走行するたび、記載された数値の分だけ自分も走行します。例えば《デッドヒート2》なら2ずつ走行して行きます。デッドヒートに対してデッドヒートは反応せず、走行なので進路妨害で不発になります。




●【コア】システム


【ドラゴン】コアなど、所属クラスの横に記載される特殊な区分けの事です。

特定のコアを対象としたサポートもあります。




●【クラッシュ】


接触能力。相手を追い越すか追い越されるかした場合に発動します。


強力な効果が多いため、接触を避けたいならあえて先行する相手との車間距離を離すのも戦術のひとつです。




●【ゴールキーパー】/【レクイエムキーパー】


相手がゴールしそうな時/あらゆる敗北を迎えそうな時に手札から使える効果。敗北に割り込んで効果を処理できます。


大半が一発逆転レベルの効果を持っており、これを引き入れる戦術や持っているか否かの読み合いはこのゲームで非常に重要な因子となります。







バーチャルルールブック 


 2.0.0……3月25日 第一稿 確定……


2.1.0……8月26日 第二稿 修正……


2.1.1……8月18日 第三稿 修正……


2.9.0……4月15日 第四稿 修正……

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