第4話 証明

 七月三十一日、午後一時二十分。公私宴球場を埋め尽くしていた観衆の下山も済んで、大城山は静寂を取り戻していた。

 公私宴球場の正面ゲート前に立つ八人は、鳥取県選挙区代表。開会式に不参加だった四人もそろい踏みだ。

 「甲子園で投げる夢のかなわなった俺が、公私宴で投げることになるとはね」正面ゲートの上部に印された、KOUSIENSTADIUM、の文字を見上げながら、真田は言った。「野球人の血がたぎるぜ」

 自給自足で奮い立とうとするが、心は奮わず、体が震えるばかりだった。

 「哲さん、やる気ガン上げっすね。武者震いまでしちゃって。無観客のわびしい試合なんすから、気楽にやりましょうや」

 軽口は不安の表れだった。海原の心もまた、日本海の荒波のように乱れていた。

 「気楽にやれる試合じゃない」

 松田が言った。緊張すると貧乏ゆすりをする癖のある彼は、立っていながらも激しく右脚を震わせていた。

 「僕たちが負ければ、それで慈愛党の夏は終わってしまう」利き手ではないほうの小指を使って眼鏡の位置を直すのは、蟹江が神経質になっているときのサインだ。「負けるわけにはいかない。絶対に」

 「それでも、海原君の言うように気持ちを楽に保つことは大事でしょう」大原は大きく深呼吸をした。「気負いはパフォーマンスを低下させる」

 「何事もなるようにしかならん。平常心、平常心」楽境は地べたに座り込んだ。「それにしても、暑いのう」

 強烈な日差しが降り注ぎ、気温は四十度に迫ろうとしていた。

 「開会式なんかに出なくて正解だったぜ、楽境のじいさん」真田は野球帽を取り、汗をぬぐった。「満員の球場内は体感温度が今よりも酷かった」

 「開会式・・・・・・」

 ジャージの襟をいじっていた優崎が、一層と表情を曇らせた。

 少しして、優崎は漢咲に歩み寄った。

 漢咲は、大城山山頂からの眺望を穏やかな顔で見詰めていた。

 「漢咲さん」

 その声で振り返り、目にしたのは深々と下げられた頭だった。

 「開会式に参加しなかったこと、きちんと謝らせてください。申し訳ありませんでした」

 「あなたは何も悪くない。頭を上げてください」

 漢咲の声に、優崎は応えなかった。

 「全国放送される開会式に姿をさらせば、娘と妻に肩身の狭い思いをさせてしまうだろうと考え、参加できなかったのです」涙が流れた。「私は、怖かった・・・・・・」

 「あなたの判断は尊いものだ」優崎の肩にそっと手を置く漢咲。「家族のために、本意ではない行動が取れたあなたを、私は尊敬する」

 膝から崩れ落ちて、優崎は泣きじゃくった。

 見かねた海原が、駆け寄り、口を開く。

 「優さん、そんな気に病むことないっすよ。マッちゃんや蟹江っちなんて、面倒くさいって理由だけで参加しなかったんすから。俺だって、エンジェルイレブンのライブがなければ参加しなかったし」

 「儂もじゃ」楽境が手を振った。「儂も面倒くさくて不参加じゃ」

 「実ちゃんよ」優崎のそばで膝をつき、真田は言った。「目的は公私宴で優勝することだ。出来るだろ?」

 「出来ます」涙を、ぬぐった。「娘と妻のためだ」

 「よっしゃ! やってやろうぜ!」真田が盛り上げる。「優勝だ!」

 「優勝だ!」真田に同調する海原。「絶対に勝つっす!」

 「ええ!」優崎は勢いよく立ち上がった。「優勝だ! 政権交代だ!」

 うまいこと士気が上がり、それでも、不安が払拭されることはないのだった。

 藁にも縋る思いで、真田たちは一時の高揚に逃げた。

 「漢咲さん」

 円陣を組む三人を尻目に、大原は漢咲に近寄り、ささやいた。

 「九人目は、本当にいるのですか?」

 「います。彼は必ずくる」

 焦燥の欠片さえない声だった。そうして漢咲の眼差しは、公私宴球場から大城山の麓へと続く一本道、公私宴道路へと注がれた。


 公私宴法施行以前は緩やかな起伏を有し登山の人気スポットであった大城山も、公私宴における戦いの影響から何度も地形が変化し、2034年現在は険と化している。標高1000メートル強ながら、公私宴道路を経路としない場合の登頂難易度はアンナプルナに匹敵するため、必然、公私宴球場へのアクセスは入念に舗装された一本道でしか果たせないのだった。

 そんな公私宴道路を、国道153号からの分岐点で封鎖しているのは、長野県警だ。十台のパトカーをバリケードに使う物々しさで、二十人がかりの検問所を敷いている。

 「川上警部補、無線指令です! 一杯水付近にて、救助要請とのことです!」壮年の警察官が言った。

 「119番の仕事だと伝えろ」川上と呼ばれた中年の警察官は、あくびをした後、たばこに火をつけた。「無許可で大城山に立ち入ることは立派な犯罪だ。面倒なガラヒキなんざ御免だよ。なあ、上田?」

 「確かに」川上のそばで制帽をもてあそんでいた若い警察官が、応える。「十中八九バズり目的であろう馬鹿のために、命懸けの登山なんて御免です」

 壮年の警察官は渋々と、パトカーの無線機に向かって、「119番の仕事です、どうぞ」と言った。

 パトカーから流れ出る冷房の風を蒸れた制服に当てながら、誰も彼もが眉間に皺を寄せていた。

 「イカれたネット時代だ」川上は、蜃気楼みたいに揺らめくアスファルトから大城山の深緑へと目を逃がした。「遭難のリスクを負ってまで撮影がしたいかね」

 「1994年の公私宴法改正で、公私宴の試合を映像として記録することは禁止されましたからね」パトカーのボンネットに座って、すぐさま熱さで飛び上がり、上田は悪態をついた。「なんて日だ!」

 「1994年、当時はデモがすごかった。俺もデモの対応に駆り出されたんだ」上田の痴態を意に介さず、思い出に浸る川上。「若かった。デモ隊のリーダーを殴って停職をくらったっけな。それでパチ屋でバイトをして。もしも、ばれていたならば、免職だったよな。本当に無茶ばかりをやった」

 「そんな事態ももう起きようがないですよ」ひりひりする尻をなでながら、言う。「2027年に施行された日本国家安全維持法で、デモを日本国内で行うことは実質、不可能になりましたもの。2020年に中国で施行された中華人民共和国香港特別行政区国家安全維持法を模倣してますからね、あれは」

 「上田! インテリマウントなんぞで俺の思い出に水をさすんじゃない!」川上はたばこを素手で握りつぶした。細かい灰が空を舞った。「キャリア気取りか、この野郎! 現場に頭でっかちは必要ないぞ!」

 「すみませんでした!」慣れっこの激高に、慣れっこで頭を下げる。「以後、口を慎みます!」

 不当で鍛えられたメンタルで、上田の目は大きく開かれていた。そうして頭を上げれば、接近してくる一台の自転車をすぐさま発見できた。

 「はーい! 止まってー! お兄ちゃーん!」上田は人の良さそうな顔を作り、手を振った。「公私宴道路は関係者以外、通行禁止だよー!」

 自転車は、バリケードの近くまできて止まった。

 「俺は関係者だ」

 「おたく、何だい?」川上が言った。

 「皆野未来」皆野は言った。「鳥取県選挙区代表として公私宴に出場する者だ」

 「なんと! 公私宴に出場!」親しげに笑う上田。「見上げたものだ!」

 「その嘘くさい親切面を下げな」皆野は自転車から降り、上田にガンを飛ばした。「役者と一字違いはヤクザだろ。マッポの猿芝居なんざ見るに堪えない」

 言われて、上田の顔つきががらりと変わった。

 「警察なめとんのか!」悪党よりも悪党面で、上田は叫んだ。「職質するか!?」

 「拒否できるものを脅しの道具に使ってどうするよ」

 「お前、警察慣れしてやがんな」皆野のポンパドールに触れる寸前まで近付いて、上田はどすを利かせた。「マエがあるのか? それならこっちも相応に扱うぞ?」

 「イカモノならパトカーに近付いたりしない」自身の側頭部を指でつつく。「おつむがあれば分かることだ」

 逆鱗に触れる、なんて生易しいものではなかった。長野県警のノンキャリア内で最もインテリだと自負する上田にとって、知性を侮辱されることは母親を侮辱されることに等しかった。

 「このクソガキ!」腰につけたリボルバーに手が触れる。「脳天ぶっ飛ばす!」

 「やめろ! 上田!」リボルバーが抜かれるよりも早く、川上は怒鳴った。「ここはアメリカじゃない!」

 上司に対する絶対服従の精神が染みついていて、グリップを握る手はすぐに離れた。

 「悪かったね、坊や」上田を突き飛ばし、川上は皆野の正面に立った。「暑くて気が立っていたんだ」

 「構わないから、さっさとパトカーをどけな。これじゃあ通れない」

 市民の要求は受け付けない、それが警察官としての四十年間で確固たるものとなった川上の信条だった。

 ゆっくりとした動作でたばこに火をつけ、吸う。そうして吐き出された煙の輪が皆野の顔をなでた。

 「公私宴のガバガバな出場者規定が悪いんだな。試合前だろうが試合中だろうがベンチ入り最大人数までは自由に出場者の補充が可能、そんな既定のせいで、坊やが鳥取県民だっていうんなら、追い返す権限は俺らにもないんだ。鳥取県民だっていうんなら、な」

 「野郎・・・・・・」煙るなか、瞬き一つせず、川上をにらむ。「絵に描いたようなマッポだ」

 川上は、満面の笑みを浮かべた。

 「川上警部補、無線指令です!」壮年の警察官が二人のやり取りに割って入った。「七蔵寺付近にて、救助要請とのことです!」

 「119番だよゥッッ」笑みが消えて、鬼の形相が現れた。「二度も言わせるな!」

 壮年の警察官は渋々と、パトカーの無線機に向かって、「二度も言わせるな、どうぞ」と言った。

 「坊や。面倒はなしにしような」再びの笑み。「見てくれよ、この滝のような汗を。おじさんたちも大変なんだ。情けだと思って、引き返してくんな」

 「証明すればいいんだろ」無感情な声で皆野は言った。

 「マイナンバーカードとか、身分証の類は無駄だよ。偽造でないことを確認するのに時間をかけちゃうから」

 他意なんてなく、偏に意地悪で、目の前の少年を追い返そうとする、ある種の純粋。将棋で詰ませたときに実感できる支配力、それに似た愉快で、川上は悦に入った。

 皆野は自前のショルダーバッグに手を突っ込んだ。そうして、パックに詰められた市販の豆腐を取り出す。

 噛み切られたたばこが、アスファルトで小さく跳ねた。

 胸ポケットから取り出した携帯灰皿を片手に、たばこを拾う川上は、流す汗の量を増していた。

 皆野はパックの封を切った。豆腐一丁が手の平に載る。

 「よく見てな」

 そう言われても、携帯灰皿にたばこを入れることが難儀であると装って、視線を上げない。

 「見ろ!」

 長く縦社会に生きてきた弊害で、強い命令口調には抗えず、川上は脊髄反射で豆腐を注視した。

 「豆腐に気念を込めるぜ」

 有言実行、手の平に集めた気念を豆腐へ流し込む。すると、豆腐はひとりでに蠢き出し、角張ったり丸まったりを繰り返しながら筒状になっていき、直に、ちくわの体を成して、動きを止めた。

 「とうふちくわ」手から携帯灰皿が滑り落ちる。「とうふちくわ」

 「こいつが証明だ」出来立てほやほやのとうふちくわをかじりながら。「俺は鳥取県民だ」

 「イカれてんのか!?」上田が嘲笑した。「それのどこが証明になる!?」

 「インテリぶってるくせに、物を知らない野郎だ」川上のこめかみに極太の血管が浮かび上がった。「上田。お前、故郷は山梨だな」

 「はい。山梨です」

 「お前が気念を込めたら、小麦粉はどうなる」

 「ほうとう麺になります」そこまで言って、ハッとする。「なんてこった! ちくしょうめ!」

 「生粋の長野県民である俺がうるち米に気念を込めれば、それは五平餅になる」皆野を憎々しげににらむ川上。「鳥取県民のソウルフードであるとうふちくわは、このガキが鳥取県民であることの覆せない証明だ」

 「いや、まだ覆せますよ!」上田は皆野からとうふちくわを引ったくった。「こいつは、とうふちくわではないかもしれない! 単なる、ちくわ状の豆腐かもしれない!」

 「食ってみろよ」微塵も動じずに、皆野は言った。「それではっきりする」

 上田はわなわなと震えた。

 「後悔するなよ!」

 たんかを切ってしまえば、一口で頬張る以外の道は残されていなかった。

 並びのよい歯が、とうふちくわを噛んだ。

 「ちくわの食感だ!」驚愕の声が上がった。「豆腐の虚無な触感ではない! まるでラテックスマットレスみたいな、確かな弾力!」

 口一杯に旨味が広がる。それが逃げないよう口を閉じだものの、食レポをしたい欲求に負けて、上田は再び口を開いた。

 「通常のちくわにありがちな魚の臭みが、豆腐の清潔感に中和されている! エゴがない、謙虚な豆腐の味わいだからこそ魚の風味を包み込むことが出来るのだ! 豆腐は海、私の中でお眠りなさい! 口内に蘇るジュディ・オングの歌声!」

 言い切った自己満足で、随分と角が取れる。嘘偽りのない好青年の顔で、上田はとうふちくわを完食した。

 「美味いか?」

 「美味いです!」

 「そいつは何だ? ちくわ状の豆腐か?」

 「いいえ、とうふちくわです!」

 「俺は鳥取県民か?」

 「はい、鳥取県民です!」

 「だ、そうだ」皆野は川上を見据えた。「もう十分だな。道を開けな」

 一気に老け込んだ様相で、川上はたばこをくわえた。ちゃちなライターを執拗に鳴らして、火をつける。

 ニコチンが体内を循環して、ようやく、精神は安定した。老獪な光が目に戻った。

 「参政権を得るのは十三歳からだ。つまり、公私宴に出場できるのは十三歳からだ」

 「この期に及んで」呆れて、笑う。「さすがだよ、本当に」

 「出場資格を持たないんじゃ、関係者じゃないよな。道は開けられない」

 「俺が十二歳以下に見えるのか?」

 「ガキの顔だ」顔をしわくちゃにして、うそぶいた。「老けた小学生にしか見えない」

 極めて意図的に、ゆっくりとした動作で、再び、皆野はショルダーバッグに手を突っ込んだ。漁る物音さえもが過剰な響きで、川上の不安を刺激する。

 「何かあるなら、さっさと出せ!」辛抱堪らなくなって、叫ぶ。「何を出しても、お前は小学生だ!」

 「急くなよ。いい物を見せてやるから」

 ショルダーバッグから取り出されたのは、アカマツの切り株だった。

 川上の顔から血の気が引いた。

 「年輪は、絶対の証明だ」

 「樹齢のな!」上田がちゃちゃを入れる。「イカれてんのか!?」

 「上田!」川上は半泣きだった。「これ以上、俺のストレスを増やしてくれるな!」

 「勉強不足だな」皆野は上田を見やった。「気念の年輪。二十世紀には警察も採用していた年齢証明の一種だ」

 「冗談だろ!?」

 「冗談じゃない」心中の怒りの炎が引火して、くわえていたたばこは一瞬で燃え上がり、灰になった。「俺も世話になった。援交が流行した1990年代には、こいつでノルマを消化しまくった」

 「それなら、話が早いな」皆野は切り株を地面に置き、その断面に手の平を載せた。「切り株に気念を込めるぜ」

 有言実行、手の平に集めた気念を切り株に流し込む。すると、断面に光の円が現れた。光の円は、外側にどんどん数を増やしていき、最終的に十四重まで増殖した。

 皆野の手が離れても、光の円は輝いたままだった。

 「俺の年齢を読んでみな」川上を指差す。「ノルマを消化しまくったんだろ? 気念の年輪が読めないとは言わせない」

 たばこは、もう切れていた。

 切り株を見下ろし、膝を曲げようと試みるも、体が小刻みに震えるばかり。膝を強くたたくも、曲がらない。頭が高いまま、苦悶に満ちた顔を作る。川上は今、心身ともに、土下座を要求された大和田常務の状態だった。

 「読んでみろ!」妥協を知らない、弱者からのパワーハラスメント。「読め!」

 この世のものとは思えない唸りが、上がった。ゆっくりと、ゆっくりと、四つん這いになる。

 川上は、光の円を丁寧に数えた。

 「十四歳と335日!」絶叫だった。「このガキは公私宴の出場者だ! PCをどけろ!」

 命じられてすぐ、パトカーは一斉に動き出した。乱雑なバリケードを作った付けが回り、車体のあちらこちらが擦れに擦れる。

 「一つ、聞くぞ」自転車にまたがる皆野に向かって、川上は言った。「豆腐も切り株も、常備するようなものじゃない。なんだって、こんなにも準備が良かったんだ?」

 「俺みたいな政治に関心がない人間でも、公私宴球場へ行くには検問所を通過する必要があることくらいは知っている」ノーヘルメットを問い質されなかったことに安堵しながら、言う。「だから用意しておいた。豆腐も切り株もドンキで手に入る。楽勝だろ」

 「俺たちの性質を理解している人間の理屈だ。お前、やっぱりイカモノか」

 「マエなんかなくても、あんたらのことは理解することになるさ。荒っぽい生き方をしていればな」

 「川上警部補、無線指令です!」壮年の警察官がパトカーから飛び出した。「馬頭観音付近にて、救助・・・・・・」

 それを言い切ることはかなわなかった。奇声を上げた川上が飛び掛かってきたからだ。

 取っ組み合いを始めた二人を引き離そうと他の警察官たちが駆け寄り、ラグビーのスクラムに似た光景が出来上がる。そんなものには我関せずで、皆野は自転車をこぎ出した。上り坂で、しかし初速からトップスピードだ。

 一本道に、青い風が線を引いた。

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