初めての戦い
森の少し奥。
今まではが遊んでいた場所だったので、土地勘はあったが、これからは初めての場所なので慎重に進む。
「肉だ。肉が食いたい。お腹いっぱい食いたい。」
鳥、ウサギ、蛇なんでもいい。なんでもいいんだ。とにかく油分が欲しい。
少し、探索しているとウサギがいた。
「なんか角デカくね?魔物なのか?」
頭にでっかい角が生えていた。
俺を視認した瞬間襲ってきた。目が真っ赤だ。
俺はウサギの突進を避けきれずに体制を崩してこけた。
「やばい!!やばい!!」
うさぎの想像以上の速さに驚愕。
「こういうときは木を背後にする!!」
突進する敵には大体これだろう。
転がりながら俺は木を背後にする。
すると、ウサギは襲ってこずにこちらをじっと見ている。
「詰んだ気がする。ここから動けない。」
少しの睨めっこした後。
俺が動く。瞬間、やはりウサギは襲ってくる。
「回数こなすしかないか!!」
避けられない速度ではない。直線しか攻撃がないからな。
なんとか逃げ回っていた時、ウサギが地面の葉っぱに転んで体制を崩した。
「今だ!!」
これを待っていたのだ。
しかし、ウサギは体制をすぐに直して、俺に突進してきた。
「危な!!」
地面のぬかるみのお陰で速度が緩まっていたお陰でぎりぎり避けられた。
「だめだ。俺の攻撃がそもそも当たらない。」
「ぐぎゃ!」
「ギャぎゃ」
俺が避けた音に気づいて3匹のゴブリンが近づいてきた。
こいつらにかけるしかない。
俺は、3匹のゴブリンとウサギのちょうど中間あたりまで逃げた。
「「ぎゃ!!」」
すると、ゴブリン達はウサギを見た瞬間に逃げ出した。
「嘘だろ!!」
ウサギは俺じゃなくゴブリンに突進した。
「良かった、、、。」
俺は、ウサギがゴブリンを襲っている間に走って逃げ、ボロボロになりながら家に帰った。
ーーーーーーーーーー
「ジン、危ないことはやめなさい。」
母親に怒られた。まあ、完全に俺が悪いのでしょうがない。
あのウサギに出会わなかったら事後報告で、実績を作れたかもしれないのに。
「ごめんなさい。母さんが元気になればと思って、、、、」
これは本心からの声でもある。
母さんは複雑な顔をする。
「ジン、、、。」
(よし、一件落着だな。)
母さんは理解してないが、父さんが死んだのは単純に栄養不足だ。
栄養不足だから、免疫が低下して病気でコロッと死んだんだ。
早急に現状から抜け出さないと、母さんも俺もすぐに死ぬ。その危険は常に孕んでいる。
挑戦しかないのだ。
俺は、あのウサギを殺すことにした。
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