発見

はじめは、とりあえず今はもうほとんど使われていない、神社の軒下に隠れることにした。そこは、はじめと洋治がまだ幼かったころ、よく隠れていた場所だった。

「うわー、あの時は子どもだったからそう思ってたのかと思ってたけど、ちゃんと軒下広いんだなー」はじめは、改めて軒下を見まわした。その神社は、昔は栄えていたらしく立派なたたずまいをしていた。

「うわーこれ意外と奥まで行けそうだなー」はじめは、スマホの光で、あたりを照らしてみることにした。そして、、、そこに何かがいることに気づいた。

「えっ、嘘、あれ、人?」紛れもなく、誰かが倒れている。はじめは、恐る恐る近づいて顔を照らしてみた。洋治だった。

「なんだ、お前か。びっくりしたじゃん。足でもつったの?大丈夫かよ」

「、、、」

「いや、お前どんなに足痛くても反応ぐらいしろよ。怖くなるじゃん。ほれ」そう言って、はじめは洋治の足を触った。

「痛い、やめろよ」という反応が返ってくるはずだった。しかし反応はない。それどころか、はじめが気づいたのは洋治がすでにということだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る