お散歩

「,,,というわけで、同級生がさっき突然ここにきて15分後に話そうぜって言われたんですけど」

「全然行って来い。何なら、置手紙だけ残してそのまま話しに行ってもよかったんだぞ」猫探しの現場から戻ってきた先輩、源田さんはそう言った。

「あいつのこと先輩にも紹介したかったんですけど、すぐ外行っちゃって、、、」

「また機会があったら紹介してくれ。それより、そろそろ行ったらどうだ?」

「そうします。ありがとうございます」そう言って、はじめが交番を出ると、200mほど先で猫と戯れている洋治を見つけた。

「お前、何やってんの?」

「おお、もう仕事終わったの?」

「うん、さっき先輩が戻ってきて。てかお前ずっとそこにいたの?先輩とすれ違わなかった?」

「うーん、ジローと遊ぶのに夢中だったからなー。全然気づかなかったわ」

「えっ、まじその猫ジロー?」

「そうそう俺がまだこっちいた時よく遊んでた」

「ジロー最近見かけてなかったんだけど」

「さっき草むらで遊んでたよ」

「まじか」

「それよりさ、散歩行こう」

「お前話するなら飯とか行こうぜ」

「そうだ、久しぶりに子供のころ遊んだ神社の裏手行こう」

「人の話全然聞かないじゃん」

「俺はさー、ちょっと思い出に浸りたいんだよ」

「なんでだよ、どうしたん」

「とりあえず行こうぜ。一生に一回の頼みだと思って」

「そういうのって絶対一生に一回じゃないじゃん。まあいいけど」そう言って、二人は歩き出した。

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