第3話僕のいたずらな気遣いを受け取って
以下、ある手紙の抜粋
拝啓神崎様
気遣ってくれてありがとう。
貴方から受け取った数々の気遣いに今更気づいた僕を許してください。
だから…またあなたに逢いたい。逢わせて下さい。
佐々木さんにどう接するべきなんだ。
俺は未だにその謎に囚われいた。
佐々木さんが来る…
制限時間が設定された先の見えない迷路に挑んでいるかのよう
よし、変に悟られては大変だ。
この際いつも通り接してみよう
「神崎さん!」
「ひゃぁぁぁっ」
突然現実に引き戻され、お化けでも出たかのようなどでかい悲鳴をあげてしまう。
そこは地獄絵図と化した。
一人の男は叫んで近くの棚に頭を打ちバランスを崩して倒れる。
それを驚きと少しのショックを含んだ目でその光景をじっと見つめる。
「大丈夫です…か?」
顔真っ赤にし、その手で自らを覆いながら
「き、気にしないでください。」
「ハハハ。」
彼女の口角はみるみる上がる。
満点の笑みで笑う。
俺も釣られて笑う。
純粋に笑う彼女とこの場を凌げたならという気持ちを少々含んだ偽りの笑顔の俺。
2人は幸せだった。
「今度近くのコンビニで何か買いに行きましょう!あの木のある広場でゆっくり過ごしませんか?」
「はい!」
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